残置ハーケン・・「危険」と「困難」の違い、


滝の落ち口より、山櫻(2009年4月11日 撮影)

このところ僕が通い詰めていた沢の滝(三郎の岩道窪 大滝F1)には、錆びて朽ち果てた残置ハーケンがたくさん打ち込まれていた。何年ぐらい昔のものかわからないが、10年、20年は経っていそうなほど朽ち果てたものがほとんどであった。

なかには、酷いもので頭をハンマーで叩くと、ボキッっとへし折れてしまったり、岩から完全に浮いていて、叩くと横にズズズとズレてしまうようなものもあった。

更に問題は、シュリンゲがついていても引っ張ると抜けるようにただ通してあるだけであったり、ハーケンの穴から抜けていて、シュリンゲがかろうじて「あご」にひっかかっているだけの残置が二つばかりあった。
下から登ってきた者がろくに確認しないでシュリンゲに身をゆだねると、抜けて落下・・となることが見え見えのような残置シュリンゲも二箇所あった。

脆い岩にハーケンの先が2cmぐらいしか打ち込まれていないさび付いた残置ハーケンひとつに身をゆだねてだましだまし登るなどまったく命が幾つあっても足りない・・そのような登攀は愚行である。それに浮いたハーケンはいくらだまそうとしてもだませないものだと思う。

私の場合、いつも独りで登っているので、安全が最優先、・・少しでも怪しげな残置ハーケンは使わないし、使うにしても脇にもうひとつ打ち足して使ったりしている。

ネットで調べたら最近この滝を登ったレポートが載っていた、腐った残置ハーケンに身をゆだねて、自分たちでは一本もハーケンを打ち足さずに・・よくもまぁ残置が折れたり、抜けなかったものだ、たいした度胸だと感心するが、その一方で、これから沢のシーズンを迎えて、ネットで検索してその記事を読んで「それでは俺も登ってやろう!」と思い立ち挑戦する人が出てくるのが怖い。

そのグループは、今にも抜けそうな残置ハーケンに身をゆだねてかろうじて登っただけで、あなたが登るときはハーケンは折れたりひっこ抜けるかもしれませんよ・・と伝えたいものである。

ネットに記録を公開するときは、一回まぐれで登った記録を公開するのではなく、数回通い詰めて残置ハーケンの状況もよくよく安全だと判断して初めて公開するべきであろう。沢登りや、岩登りの場合ましてなおさらである。

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