5ヶ月ぶりの水源の山、唐松尾(2109m)  2009年6月21日

記憶では1月18日に出かけて以来、5ヶ月間も多摩川水源に来なかった。今年は冬場に戸倉や大岳の沢で岩登りのトレーニングしていて、一之瀬にやってくる時間的余裕がなかったのだ(ハセツネ30kや青梅高水の試走等も一之瀬にやってくる障害になっていた)。

もっとも、この冬は雪が少なく、ハイキングぐらいの雪山登山しか出来ないとなると来る価値も減る。
とはいえさすがに秋川筋の山ばかりでは厭きるし、2000mぐらいの山に常日頃から慣れてないと山の勘が鈍るので、今回は以前の感覚を確かめつつのリハビリ登山である。

ガシガシ登るつもりは無く、唐松尾山頂あたりに行くと野性の蘭が咲いているはずとお花の先生であるtakigoyamaさんをお誘いし野生の蘭を探しに出かけたのだが、お目当ての蘭は無く・・ただの原生林さまよい歩きに終わってしまいました(残念・・)。

ルート 中休場尾根入り口~一之瀬川支流中瀬川遡行~黒エンジュの頭~唐松尾山(2109m)~夏焼尾根~水源巡視道(上部)~中休場尾根帰着

暑いので一般登山道は避けて中瀬川を遡行する、2級~3級下ノーザイルで歩いて登れるレベル。一般登山道よりははるかに楽しいルートである。もっとも、靴やズボンの裾は濡れるけれどね。(このあたりの一般登山道などはよほど疲れているか、時間に追われていない限り歩かない。)

※水源巡視道(上段)から下はみるべきところもないので今回は写真は省略。画像の一部に水滴でぼやけている部分があります。

適当に登って振り返ると・・手前が藤尾山、中景が、黒川鶏冠山、遠景がかすんで大菩薩嶺・・いずれも山懐にたくさんの尾根や沢を抱えている、それらを省略してただ三つのピークだけ踏んで、この山域を理解した(制覇した?)つもりになるのは単なる浅はかである。

大菩薩の北には、北尾根とそれを挟む小室川谷、大黒茂谷があり、黒川鶏冠山の東には、黒川金山の採掘跡があり、いまでも石臼が転がっていて、北には滝沢やいくつかの興味深い尾根がある。藤尾山の北側斜面は、背丈以上もある熊笹に覆われているけれど、それゆえに人の訪れが少なく静かな山が楽しめる。これらの山々にはそれぞれの歴史がある。

さて、中瀬川を詰めて黒エンジュの頭付近の尾根筋に出た、岳樺(だけかんば)の若木はまだ芽吹いたばかり、奥多摩で言うと4月上旬の趣である。タイムスリップした雰囲気。

東に唐松尾に向かう、奥秩父の原生林であるが、晴天だと今ひとつ緊張感がない。

原生林の中に見える遠景は、雁坂嶺、その南にすこし笹原が見えるけれどあれは montrail の黄色い残置テープが残っているという評判の雁坂峠(苦笑)。

2000m以上の尾根筋でイワカガミを多数見ることが出来た。秋川だと御岳山や馬頭刈尾根あたりにも咲いているが、この春は、沢だ、レースの応援だと好きな山にろくに行けず、これを見ることも出来なかった・・。
今になってようやく今年のイワカガミを楽しめる。今になってようやく自分の登山が出来ている・・今までの登山は「サービス」登山かね??(爆)

Yui 氏作成の表示板が原生林の中に捨てられていたのを偶然に発見したので、山頂にくくりつけておいた。
奥多摩の山にはよくこの手彫りの山名表示板があるでしょう? ここにもしっかりあったのでした。

さて、蘭探しを終えて帰路は南に夏焼尾根を下降する(道なし)。いつもだいたいの目見当で適当に下っているので、これといったルートはない。またこの尾根の上部は広いのでどれが夏焼尾根かどうかも定かではない。
数年前につけられたと思われる赤テープが15m~20m間隔で現れて大変目障りなので外しながら下降する。

標高差にして300mほど下降して、水源巡視道(上段)に降り立ち、中休場尾根への降り口まで西に進む。
途中サラサドウダンをみる。2000mの尾根筋ではまだ固い蕾であったが、標高が200m低いと、もう花盛りである。こんなのが秋川界隈に咲いていると嬉しいのであるが、(私の記憶が正しければ)秋川筋にこの木は無い。

なぜか個人的にこの花には縁がなく、ピーク時の花をまじかに見るのは初めてであった。たいていは、散ってしまった後か、あるいはまだ固い蕾か・・6月のこの時期に多摩川水源の山に入ることが稀であったためである。

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雑感

さて、 週末ごとに北アルプスや、南アルプス、八ヶ岳、谷川その他のメジャールートに出かけている人のホームページを見ると、なるほど一通りの難ルートの記事が揃っている。
でも、よく見ると一つひとつのルートの登り方が強引であったり、ルートミスしていたりする。

何故そうなるか?

そもそも、一般登山道でもない限り山のヴァリエーションルートなんていうものは、初見ですんなり登れるようなモノではないという事である。逆説的に表現するならば、ガイドブックを読み込んで、ぶらりと出かけてアッサリと登ってしまえるルートなんていうものは、それだけルート見え見えの簡単なルートだということである。

日本全国津々浦々難しい有名ルートを潰すやり方もある意味メジャーなやり方ではあるが、その一方で、特定の山域に入り浸ると言うやり方もある。

以前、上高地でタクシーに同乗することになった男性は、自分は山は北アルプスにしか来ません、といっていた。・・そうでなければ、北アルプスの尾根と沢、岩を極めることは出来ないように思う。

そんな自分にとって課題の山域が、今のところはこの奥秩父である。
唐松尾の南山腹あたりは、まさに裏山の横沢入り同然で、何の不安も無く入り込めるところになっている。
もっとも、冬場は積雪が多く大変だけれど・・。

さてさて、今日は筋肉痛も無く、そんなに体力が落ちていないことを確認した。
まずは一安心といったところだ。

※ 注意 この山域には本場ものの熊が生息しております。今回は熊よけの鈴をつけていきませんでしたが、沢沿いには、ときどき熊が水を飲みに来ますので、熊とか野生動物が周囲にいることに気がつきにくい人は、このあたりの山腹は危険ですので、ご用心ください。

去年の4月に出くわした雪に残された熊の前爪の足跡。大きさがわかりやすいように、Gショックを置いてみました。この鋭い前爪でガリっとやられたら・・かなり酷い怪我になりそうです。

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