岳人、山と渓谷 10月号の検証記事への疑問、違和感、異論、反論 等。

さて、皆様ご承知のように、わが国の権威ある山岳雑誌二誌で、さきのトムラウシでの遭難事故について詳細な検証記事が掲載されました。権威ある山岳雑誌でも、それが一切の論評なく公式テクストとして以後まかり通ってしまうのは、問題であります。それは、戸田様が、事故当初の大新聞の社説記事に異を唱えたのと変りがありません。

世の岳人には、あの岳人に書いてあることだから、あの山渓がそういっているのであるからと、そうした記事を鵜呑みにする傾向がなきにしもあらず、とりわけ、20年、30年と長年山をやっていて、いささか権威に弱い思考をもつ人(従順な人)にはそういった傾向があるようです。(ちょっと、二、三の女性ブロガ-の記事を拝見しましたが、ほとんど公式テクスト扱いで鵜呑みにされているようです。)

しかし、・・当たり前のことですが、今回の事件についてはいろんな見方が成り立つもので、岳人と、山渓の見解、意見に違和感や、異論、すこし違うかな・・とお感じになる人も世の中には確実にいらっしゃるはずです(そういう方が、一人もいないほうが不思議です)。

昨日(19日)、幸いにもそういった立場の方からここのメインの記事にコメントをお寄せいただきましたので、ひとつの記事に取り上げさせていただき広く皆様にご覧いただこうと思い、独立の記事として作らせていただきました。

ご覧の方で、岳人、山と渓谷 10月号の記事への疑問、違和感、異論、反論をお持ちの方はAAA様ご同様にお気軽にコメントをお寄せください。(コメントはどちらの記事にお寄せいただいても構いません。)

公正な議論であれば、アミューズや、ガイドの擁護論、弁護論であってももちろんオッケーです。立場は問いません。

9月20日 silvaplauna

AAAさんの記述には、いわゆる現業的な感覚と、論理を見ることが出来ます。それは、言ってみると「模範的、教科書的な登山」と「実際のツアー登山の現場」との違いと表現できるでしょう。
AAAさんもご指摘のいわゆる「正論」というものは、あとから振り返って評価する回顧的思考によってなされる場合がほとんどで、先が見通せない現場での思考や行動とは多少異なっているものです。だから、「正論」によって、今回の事故を、ああすればよかった、こうすべきだったのにこうしなかった云々と軽々に断罪するのは、すこし的外れであり、現場のガイドの方には酷になり過ぎると考えます。
今回のガイドの行為を評するには、あとから評する視点ではなく事故当時のガイドの視点やツアーの慣習に基づいた「現場の思考と行動なしうる範囲内」で、手落ちがなかったか、冷静に吟味してなされるべきでしょう。(個人的には、やはりガイドに「手落ち」はあったと評されると考えます。)

9月22日 青文字で管理人silvaplaunaが注釈をつけました。

noho様のご意見を対論として後段に付加させていただきます。
緑色の文字の部分です。

9月24日 silvaplauna

9月24日以降も、貴重なコメントが寄せられています。この記事に一つ一つ転載するのも煩瑣ですので、ご興味のある方はメインの記事の該当コメント欄をご参照ください。
また、皆様からいただくコメントが、メインの記事に集中しておりますので、こちらの記事のコメント欄は閉じました。
今後ともトムラウシ関連のコメントはメインの記事にお寄せいただけますように宜しく御願い申し上げます。


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AAA様のご投稿
(以下 本文)

10月号の山渓や岳人の記事を読み、思うところがありましてコメントさせていただきます。
このサイトの内容をすべて把握はしていませんので、重複したり、不十分な意見があるかと思いますが、ご容赦願います。

私の立場は、元業界関係者と言えばいいでしょうか。

今回の件の第一報を聞いたときの感想は・・・だってそうゆうもんだから、しょうがない・・・。です。
不謹慎かもしれませんが、これが正直なところ。

論点となってるというか、報道などから気になっていることを個別に。

■予備日がなかった。
ツアー登山の場合、普通はありません。単純に日数が増えるし、旅行代金が高くなるから。
予備日の設定があり、予備日を使ったり、使わなかったりしたら、宿、交通機関が大変です。

今回の場合でいえば、仮に1日予備日の設定があったとします。
※予備日を使わなかった場合・・・下山後、トムラウシ温泉で2泊。予備日分は丸1日温泉で時間を潰す。下山の翌日に帰りたくても、バスも飛行機もないので、どうしても帰りたい人は離団するしかありません。
※予備日を使った場合・・・トムラウシ温泉の予約はしてあるが、携帯が通じないため、キャンセルの連絡も出来ない。宿の人は食べるあてもない食事を用意し、一晩中待つはめに。

どちらとも、とても現実的ではありません。

■防寒着を持ってない。
今回のコースを歩くような人は、それなりの経験を持っているので、自分なりの装備感ってのがあるはず。どんな状況でも、これなら耐えられるというような。
仮に、着替えも防寒着も持ってなかったとしても、それはその人の個性。軽量化のために服を持ってこなかったのなら、その人はそういう選択をしたというだけだということです。どの程度の服装をしていいかわからず参加しいてた人がいるとすれば、それこそ自己責任です。
この程度の山に参加する客がザックの中に何を持っているのかを、ガイドは基本的に確認しません。そんなことも気を遣ってあげなきゃならない人は参加すべきではありません。

ちなみに私は、学生の時に、同じコースをTシャツだけでテント泊で歩いたことがあります。歩いたのは8月ですし、天気は悪かったとはいえ、今回の状況と比較出来るはずもありませんが、寒かったらカッパ着ておわり。若気のいたりとはいえ、当時はそれが特別なことではありませんでした。荷物も重かったので、防寒着を持っていく余裕なんてなかったし、発想もなかったということでもあります。

■中高年だから
山では、よぼよぼの30代もいれば、めちゃめちゃ元気な80代もいる。
「中高年」とういのはあくまで要因の1つでしかありません。この言葉1つにとらわれていると、本質が見えなくなります。

■避難小屋について
個人的には避難小屋に泊まらなければ登れないような山はツアーで組むべきではないと思っています。
ただ、現実には百名山を含めて、避難小屋に泊まらなければ登れない山というのもたくさんあります。
では、どうすればいいかというと、ツアーで使う場合は、小屋がいっぱいである可能性も考えてテントも持って行く。これが現状では唯一かつ最善の解決策だと思います。今回もテントは持っていたはずなので、ツアー会社が責められることはありません。これ以上の解決策を求めるとすれば、国がなんとかするしかないでしょう。
例えば、
・営利目的での使用は禁止。
・人数制限…避難小屋なのに予約制?
・新たな営業小屋を建てる。
・・・パッとしませんね。

■ガイドについて
客5人対してガイドが1人いるので、人数的には足りています。大人数のパーティーと言われていますが、登山ツアーとしては普通。むしろ少ないくらいです。

今回のコースを歩いたことがあるのは、ガイド3人中、1人は複数回、2人は初めてということですが、この業界ではぶっつけ本番というのも当たり前。ぶっつけでガイド出来るというのが、ある意味、美徳とされているようなふざけた状況もあります。
10回歩こうが、1回しか歩いたことがなかろうが、数の問題ではありません。要ははそのコースを「ガイド」出来るかどうか、ただそれだけです。

形はどうあれ、日本の山で客を案内している人が会社の正社員である場合は少ないです。契約社員や学生バイトってことも珍しくありません。個人の場合は自営でしょうが。

ガイド資格の有無の議論は不要です。日本はそういう仕組みになってないので。最近になって改善されてきてますが、まだまだです。今後のことを考えての議論は有益だと思いますが、今回は関係ありません。

今回の場合で言えば、ガイド役は1人。あとはサブでしょう。実質案内できるのが1人いれば、後は人数合わせってこともありますので、3人とも「ガイド」というのはおかしいかもしれません。ま、日本で「ガイド」の定義なんてありませんけど。

■天候、出発前の判断について
登山最終日の出発前に、ガイドが天気は回復すると言ったらしいですが、本当にそう思っていたかどうかは疑問です。本心でなくても、客に希望を持たせるせるために言ったということも十分あり得ます。というかそもそも、台風が直撃するというようなわかりやすいものを除いて、天気予報(予測)などというものはあまり関係ありません。天気が悪いのは当たり前。個人山行なら、天気予報を見て、好きなように判断すればいいですが、ツアー登山を含め団体の場合はそれ以上のしがらみの方が、天気予報よりも強いことがままあります。
 今回の場合でも、縦走、登山最終日、バス、宿、飛行機などが考えられます。予備日がないというのは元々ないので、要因にすらなりません
これらを押しのけて、出発出来ないような天気を除き、予測のもとに出発しないという判断をすることはあり得ません。とりあえず行ってみてダメだったら引き返す。これはよくあります。しかし、今回は上記の要因から、出発するしかありません。

■出発後の判断について
山では1人でも動けなくなったら、もう終わりです。ひとがひとひとり助けるってのはものすご~く大変なこと。それこそ自分の命も懸けなきゃ助けられない。よって悪天候の中で、1人でも動けなくなった時点で、出来るだけ早くガイドは判断しなければならなかった。考えられるのは、避難小屋に引き返すこと。なにも判断をせずにズルズル進むうちに、じわじわ低体温症になっていき、今回の結果になってしまった。

※何故判断できなかったのか
・判断するだけのガイドとしてのセンスを持っていなかった。
・ガイド自身、身体的に追い詰められていて、判断できるだけの状況でなかった。
・ガイドの間で意思疎通出来ていなかった。だれが(どちらが)最終決断をするのか。
・ガイドが自分の独断で判断していいかわからなかった。

私はすべてだと思います。
いままでいろいろ書きましたが、この時点でそれは全部ふっとんでます。
人命が最優先。それ以外はすべて犠牲にしても構わない。
それに早く気付き、判断する。それが出来なかったことが状況をどんどん悪化させていった。今回の件でガイドが責められるのはここだけかなと思います。
これ以外はすべておまけみたいなもの。

事実として、このツアー会社においても、悪天候のために登頂出来なかったり、コースをかえたりなんてことは珍しくありません。
数年前には幌尻山荘で増水のために数日間、閉じこめられたこともあります。
何が何でも日程通りにやらなければならないなんてことは全くありません。それによって主催側の誰かが不利益を被ることもありません。あるとすれば、客が予定外の出費で自腹きることぐらいです。

ちなみに、客側の要望がガイドの判断に影響を与えることはまずありません。よっぽど気弱なガイドなら別ですが。

中途半端ですが、長文疲れましたので、とりあえずこのあたりで。
また、思い立ったらコメント致します。

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以下、9月21日 追加

岳人10月号を読んで気になったところ記載いたします。

■ガイドについて(追記)
ガイド3人の役割はそれぞれ、メインガイド、添乗員兼サブガイド、ポーターであったと思われます。
避難小屋に残ったネパール人については記述しません。
メインガイドは添乗員兼サブガイドに対して、立場、年上、経験差などから気を遣っていたのではと想像できます。それが判断を誤らせる原因のひとつになったのかもしれません。
ポーターとはそのままポーターとしての意味なので、ガイドとしての心構えを持って参加していなかったのでは。この方が、極限状態の中で、歩いたこともないコースをガイドしなければならなかったということに、私は同情します。

注釈
いわゆる38歳ガイドは、夏休み代わりにこのツアーに気軽に参加して、ガイドの不始末により、行程半ば、しかも事態が相当に深刻な状況に進んだ段階でガイドを引き受けさせられたのであるから、彼が直面した事態を踏まえると、その心情は同情するに値するというもの。

メインガイドと添乗員兼サブガイドの判断ミスの「巻き添え」をくらうのは御免だ、と考えると、ポーターの身分に過ぎない38歳ガイドのトムラウシ分岐以降の行動についても同情論が成立すると考える。

例えてみると、いわば「艦長と副艦長の操舵ミスにより沈没しかけた船の操縦をいきなり委ねられた機関士のようなもの」であると言えるだろう。

■押し出し型のツアーの実態、引き返さなかった理由?
次のツアーが、後ろから来ているからといって、ガイドが引き返すのを躊躇するというのは説得力に欠けるように思います。避難小屋内が狭かったり、食事の準備に時間がかかったりなどというのは、大したことではありません。そんなことが気になるほど、ガイドの人間は小さくないと思います(と信じたい)。

■団体装備について
ツアー登山では全員がビバークできるだけの装備は持っていません。
テントを次のツアーのために避難小屋に置いてきたということですが、何が問題なのかわかりません。予定外のビバークのためにテントを持ち歩くパーティーなんていないでしょう。テント自体は避難小屋がいっぱいだった場合に備えて用意してあっただけです。ポーター役の方が、テントを持っていた(使わなかったが)そうですが、もし、ビバークを想定して持っていたというなら、私は感心しますね。
ガイド3人の内、バーナーを1つも持っていなかったのでしょうか? 持っていなかっとすれば問題ですが、どちらにせよ全員の暖をとれるだけの数を持っていないのが普通。
ガイドはポーターではありません。いくら強がっても、荷物が重ければ「ガイド」としての能力は低下します。

注釈
そもそも、持参していたテントは、ヒサゴ沼避難小屋がいっぱいだった時の為の宿泊用のテント

16日はトムラウシ温泉に下山してしまう予定なので、もはや宿泊用テントは不要

行動にはせいぜいビバーク用のツエルトがあれば十分、しかも人数分は不要である(通例)

よって、16日、ヒサゴ沼避難小屋にテントを置いて出発したという点を非難するのは筋違い、それは事件をあとから振り返ってなす批判である

■避難小屋について(追記)
ツアー登山に限らず、営利目的で避難小屋を使うことは北海道に限ったことではなく、営業小屋の少ない東北地方や屋久島などでは顕著です。営利目的での避難小屋利用を否定するとなると、テントなどの重装備、無理な日程などで、遭難を助長することになるかもしれません。ま、それだけの技量がない人は山に登るべきでないと言ってしまえばそれまでですが、それでは登山文化が廃れていくばかりです。登りたい人がいれば、登らせてあげるべきです。

ツアー登山、個人ガイド等を問わず、山でお金を稼ぐことは何もやましいことはありません。
欧米などの例を見てみると、登山文化というものはガイドと客の利害関係があって発展してきたものではないでしょうか。
日本人の感覚では未だにそういう風潮(やましい)があるんではないかと思います。
それではガイドのステータスはいつまで経っても低いままです。

正論を言ったり、否定することは簡単ですが、それでは何も解決することはできません。現状を良く理解し、これからどうしていくべきかを論じなければダメだと思います。

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以下、9月22日 追加

silvaplauna様 

こんにちは。暇にまかせて、また書いてしまいました。
私からの意見は今回で最後です。

10月号の山渓も読み直した上で、コメント致します。

岳人が無知による妄想のためか、悪意なようなものを感じたのに対し、山渓の方は、わかっている事実を、冷静に淡々と書いてあるなという印象を受けました。

■ガイドについて(追記)
ガイド3人の内、一番若いメインガイドを除く2人は、早い段階から身体的にダメージを受けていたように思います。そんな中、メインガイドは前と後ろを往復し、お客さんを背負ったりと献身的な対応をしていたように見受けられます。そのような状況で動ける人まで気が回らなかったのは仕方がないのではと思います。(仕方がないで済まないのが、ガイドという職業ですが)。

■押し出し型のツアーの実態、引き返さなかった理由?(追記)
岳人では、別パーティーが後ろから来ているということを、避難小屋を同一会社で占拠しているということで、かなりマイナスイメージで書いていました。しかし、よく考えてみると、仲間が後ろにいるのなら、こんなに心強いことはないのではないかと思います。非常事態だからこそ、助け合うことが出来るんじゃないかと。それなら逆に、なぜ、さっさと引き返さなかったのかと疑問にさえ思ってしまいます。

それから、あまり報じられていないように思いますが、事件のあった同じ日に、同じ山域で、同じ?天候下のもと、同じ会社のパーティーが、無傷?でヒサゴ沼避難小屋に辿り着いているはずです。遭難したパーティーと明暗を分けたものはなんだったのか、興味深く思います。

山渓の記事で1つ注目したいのが、天気予報についてです。
この中で最終日の天気について、予見不可能であったと結論づけています。
前日までは、翌日には回復傾向にあったが、当日(最終日)に天気が急変したと。
先に、天気は判断基準ではないと書きましたが、今回のガイドは天気が回復すると本気で思っていたのでしょうか? そういう願望はあっただろうけども、本当に信じて強行し続けたとは思えません。そこまで愚かではないだろうと。

以下、基本を無視した私個人の戯言です。
下界でもしょっちゅう外れる天気予報が、山の上で、個人の力で100パーセント当てることなど出来ません。山の上で確固たる情報もないのに偉そうに天気予報している人間を、私は信用しません。おまえは神様かと。
山でラジオから天気図を書くというのも、私には気休めにしか思えません。携帯が通じるなら、天気予報サイトを見ればいいでしょうし、ラジオが入るなら天気予報を聞けばいい。いくらうんちくを並べても、それ以上のことがわかるとは思えません。経験や知識から当たることもあるでしょうが、当然外れることもあります。その確率は?

山に登るからには、どんな山であろうと、どんな状況であろうとも受け入れられるような心構えが必要だと思います。それは、ツアー登山、単独行、ヒマラヤ遠征、どんな形の登山でも変わりません。
山に対して常に謙虚でなければならないと思います。

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noho様のご意見を対論として以下に掲示させていただきます。

皆様のご意見参考にさせていただいています。

一点だけAAAさんの書かれたこの点について・・・

>ツアー登山では全員がビバークできるだけの装備は持っていません。
>ガイド3人の内、バーナーを1つも持っていなかったのでしょうか? 持っていなかっとすれば問題ですが、どちらにせよ全員の暖をとれるだけの数を持っていないのが普通。
ガイドはポーターではありません。いくら強がっても、荷物が重ければ「ガイド」としての能力は低下します。

そういうツアーガイドが多いという事実を知りつつも、そうでないガイドを私は何人でも知っています。5人が入れるツェルトとバーナー1個程度でいかほどの重さの負担もありません。販売している(何人用)という記述よりツェルトは多くの人をくるむ事が出来ます。もしもっていたならば風をよけながら加温も出来たはず。ガイドは全員分のビバーグ装備を持つべきだし持っていて当たり前だと思います。

「行動中に誰かが体の不調で動けなくなる」

こんなことはツアー会社もガイドも(お金を貰っているツアーであるからこそ)当然想定していなくてはならない(違いますかね?)
転倒、滑落、心筋梗塞、脳梗塞、熱中症、低体温症、体力不足、歩行ペースの不適合・・・
人数が多いために集団行動出来なくなる人が出る可能性が高いことなんて誰でも想像が出来るはず。それに対応する期待をお客さんが持つのは当然です。ツアー会社やガイドがお客さんの歩行レベルや能力不足を言い訳に出来ると考えるほうがおかしいです。
ツアーに参加される雇われたガイドさんたちが「勝手に」自らの責任を過小評価しているのを何度も見聞しますが、事が起こったときに自分の責任がいかに重かったかに気がついても手遅れです。そして自らが雇ったガイドに能力不足(職業倫理も含め)があったならその責はツアー会社以外に負うところはありません。

ガイドが下界とすぐに接続できない奥山でグループマネジメントをするときビバーグ装備が無ければ「命の保障されている場所で動かない」という選択しかないはずです。これは山で起こりうるトラブルを考えてみればビギナーでも出せる答えではないでしょうか?
ビバーグ装備を持たないガイドはいかにセンスがあっても、ビバーグ装備を持っているガイドと同じマネジメントは出来ません。ビバーグ装備を持たずに行動した瞬間に「運」に身を任せているのだからマネジメント以前の問題です。

私はお客さんはガイドが(ツアー会社が)自分に必要なグループマネジメントしてくれると思っているからお金を払って参加するのだと思います。お金を払った瞬間から信頼が前提です。ガイドの言うことにはそれが命に係わることであればあるほど服従するはずです。ガイドの意見と自分の意見に差異があっても、その差異はグループがより良くなるためのものだと考えるはずです。
そこに疑問を感じ否定的になるまでにかかった北沼での1.5時間はお客さんの能力関係なく普通だと思います。ガイドを否定することはお金を払った自分を否定することにもなりますから通常より時間がかかるものです(もしかしたら未だにガイドを否定できない方も見えるかもしれません)
しかしビバーグ装備を持っていなかった、その1点のみでもお客様はグループマネジメントしてもらっていると勘違いさせられていたことがわかります。ビバーグ装備を持たずにガイディングしたということの重さにはもっとフォーカスするべきなのではないかと思っています。

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