北海道大雪山系 トムラウシ山 大量遭難を考える。  続報

戸田様から寄せられるその後の情報(8月25日以降のもの)と、最近の幾つかの情報をもとに続報記事とします。

このテーマに関するメインの記事は 北海道大雪山系 トムラウシ山 大量遭難を考える。となっております。

また、内容的に重複しますが、「北海道大雪山系 トムラウシ山 大量遭難を考える。 今回の事故について戸田新介様のご意見 と 幾つかのご回答」も戸田様の証言を中心に構成した記事です。

いずれも、最近の考察は、コメント欄で行っておりますので、本文のみならずコメント欄も是非ご参照ください。また、8月25日以降の続報分についても、メインの記事の後半部分に順次追記しております。

以上よろしく御願い申し上げます。

※皆様からいただくコメントが、メインの記事に集中しておりますので、この「続報」のコメント欄は閉じました。
今後ともトムラウシ関連のコメントはメインの記事にお寄せいただけますように御願い申し上げます。

9月29日 silvaplauna
最終更新 10月3日

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掲載記事内容 (新しいもの順・・旧いものほどこの記事の下のほうに掲載してあります)

2人のガイドの写真をのせたことについて(10月3日付け mail)

ツアー登山における客相互の関係について(9月29日付け mail)

遺族の方と話したこと(9月24日付け mail)

cccp camera について(9月22日付け mail)

ガイドのプロフィール PDFファイル(9月19日付けmail)

岳人と山渓の10月号が出ました。(9月17日付け mail)

素朴な疑問?・・費用の問題、その他(9月16日付け mail)

携行品リスト(PDFファイル)(9月12日付け mail)

調査委員会設置決定のPDF資料(9月12日付け mail)

トムラウシ山遭難についての大新聞の7/18,7/19の社説に異議があります。(9月10日付けmail)

第三者委員会など(9月10日付け mail)

マスコミ記者と話したこと(9月9日付け mail)

取材のお礼について(9月6日付け mail )

9月6日 下記の「⑦日本旅行業協会はツアー登山運行ガイドラインの見直しを始めた・・」に関して、戸田様のご意見
「ツアー登山運行ガイドライン(指針)」の見直しについて(9月6日付け mail)

9月3日 下記の「⑦日本旅行業協会はツアー登山運行ガイドラインの見直しを始めた・・」に関連して、ニュース、管理人の感想
装備不十分なら「お断り」…ツアー登山指針見直し 9月3日8時32分配信 読売新聞

「疲労凍死」という言葉について(9月1日付け mail)

低体温症予防について(8月28日付け mail)

続報あれこれ(8月26日付け mail)

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2人のガイドの写真をのせたことについて(10月3日付け mail)

2人のガイドの写真入り紹介記事をこのサイトにのせたことについて、プライバシー保護はしないのかと言う人がいる。しかしこれはアミューズのパンフで公表されているものであること、多田ガイドについてはマスコミに写真が流されていること。以上から2人についても公表されるべきであると思います。だいたい逃げ隠れする関係ではないと思います。表に出てきて何があったか申し開きをするべきだと思います。いまだに何も言わなくていいなんておかしいですよ。

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ツアー登山における客相互の関係について(9月29日付け mail)

管理人 注  

戸田様に最初、原文のほうを送っていただいたのですが、二箇所ばかりすこし文意の流れの悪いところがありましたので、ご連絡したところ、修正版を送ってくださいました。修正版を拝見しますに、部分部分によっては、原文のほうが詳細で分かりやすいところもございますので、ここでは、差し替えるのではなく二通を併記することに致します。一方で戸田様の真意が読み取りがたい箇所は、もうひとつを参考になさって、戸田様の真意をお汲みいただきたいと考えます。

修正版

ツアー登山では客は旅行会社と契約し、ガイドは会社の履行補助者として客に対する安全注意義務を履行する関係である。客と客との関係は法律上は無関係である
クラブでパーティーを組んでいく登山では参加者相互には法律関係はないとされるが、参加者相互の間では自律的な信頼関係を結んでいるので、これに基づいて相互の助け合いが期待できる。緊急の場合はあらかじめ決めている役割分担に従い、必要があれば適宜相談して事に当たることができる。もっともこれは非法律関係とされるから、参加者の自発的な協力によることになる。

ツアー登山の客相互の関係にはクラブ登山のような信頼関係はありません。一般市民の常識的な関係でしかないと思います。実際自分は今回、遭難の前は誰が誰かが分からず、まともに話をした人もいませんでした。これは自分に限らず他の客も同じだと思います。だから客による助けあいはボランティア的なもの、自発的なものと思います。しかもクラブ登山と違い密接な信頼関係はないのでボランティア的要素は強いと思います。だから緊急の場合には役割も決まっていないし、助け合うノウハウもありません。これらはガイドがするという前提で組み立てられているからです。

ツアー登山ではガイドがすべてを決定している。今回もガイドは3人だけで対処しようとしたのだと思う。問題はガイドに故障者が出た場合です。この点で「吉川ガイドともう一人のガイドは体調が悪かったのでは?そのため主ガイドは自分だけでやろうとして、動ける客のことを考えなかったのはしょうがない」と言う人がいる。しかし主ガイドが動ける客のことを考えなかったのは彼の思考形式にあると思います。目の前に生じたことに集中し、それ以外は考えないという傾向にあると思います。ここは大丈夫だとわけてしまうわけです。

他のガイドが体調を崩していたということは当時分からなかったし、一人で何もかも背負い込むほどだとは分からなかったのです。そういうことならば主ガイドは客に説明して客の力を借りるべきであろう。肉体労働は客に頼んで「全体を判断する」と言う主ガイドの本来の仕事をするべきです。つまり主ガイドは常に本来の仕事をおろそかにしてはならず、肉体労働が大変だと言うのなら客に頼べばよく、そのことを口実にしたり、そういうことに取り紛れていたりしてはならないと言いたいのです。主ガイドは忙しくしているだけで考えようとはしていないとじぶんは言ってきました。

ガイドはメンツから素人が口をはさむのを嫌うのが一般である。こちらも場違いかもしれないと遠慮する。だからガイドから頼んでくれないと。きちんと事情を説明して、何をすべきか言ってくれないと。

主ガイドが3人の客を連れていったことについて、他の客はなぜ手伝わなかったのかと言う人がいる。自分についていいます。自分たちは出発しようとしているわけでスタンバイしていたのだから勝手に場所を離れられないでしょう。いつ出発するかわからないのです。主ガイドが一人を連れていくのは見ていたが、彼がすると言うのに何を手伝うと言うのですか。なお他の2人の客は自分の見えない後ろの方で動けなくなったようですが、それは下山してからマスコミ報道で知ったことです。

吉川ガイドが携帯は持たないと言ったのは、遭難現場ではありません。7月14日旭岳から白雲岳へ行く途中の彼が言ったのです。明日の天気はどうですかと自分が聞いて、もう一人の客が携帯でも天気が分かると言ったのに対し彼は「一日中雨だから、、、歩けばよい」「携帯は持たない」と言ったのです。自分はそれを信じていたので後でウソだと知って、失敬な事を言う人だと印象に残りました。警察調書には詳しく述べてあります。

原文

ツアー登山とクラブでパーティーを組んでいく登山とどのように違うか。

ツアー登山では客は旅行会社と契約し、ガイドが会社の履行補助者として客にたいする安全注意義務を履行する関係にある。客と客との関係は法律上は無関係である。

クラブ登山の場合は参加者相互の関係について法律関係は生じないとされている。ただしクラブ登山では参加者相互の間に自律的信頼関係を結んでいるので、これにもとずいて相互の助け合いが期待できる。緊急の場合にはあらかじめ決めてている役割分担に従い、必要があれば適宜相談して事にあたることができる。もっともこれは非法律関係とされるから、参加者の自発的な協力によることになる。つまりクラブの信頼関係が担保になる。

ツアー登山では客相互の関係はクラブ登山のような参加者相互の信頼関係はありません。交通機関を同時にした客同士と同じだと思います。(実際自分も今回、遭難の前はだれがだれかが分からず、まともに話した人もいませんでした。雨の中を歩くだけだから話すこともないし。宿では干すのに忙しくて。)だから客による助けあいはボランテァ的なもの、自発的なものとおもいます。しかもクラブ登山と違い密接な信頼関係にもとずくものではないからボランテァ的要素、自発的要素は強いと思います。だから第三者が事情も分からず、クラブ登山ではこうすると言って、今回の生還者に対して『何をやっていたのか』という非難を浴びせているのは何なんだということになる。じぶんたちは自分たちなりに助け合ってきたと思いますし、何ら恥じることはないと思っています。またなぜ自発的な問題を釈明しなければならないのかと思います。

ツアー登山ではガイドがすべてを決定している。今回もガイドは3人だけで対処しようとしたのだと思う。そして「吉川ガイドともう一人が体調が悪かったので主ガイドだけでやろうとして、動ける客のことは考えなかったのでは」という意見がある。しかし吉川ガイドともう一人が体調が悪いとは分からなかったし、一人で何もかも背負い込むほどだとは分からなかったのです。そういうことならば主ガイドは客に説明して客の力を借りるべきであろう。肉体労働は客に頼んで、「全体を見て判断する」という本来の仕事をするべきだっただろう。皆で電波を探したりもできたかもしれない。そのためにはきちんと事情を説明してくれないと、何がしてほしいか言ってくれないと。ガイドはメンツから素人が口をはさむことを嫌うのが一般である。こちらも場違いかもしれないと遠慮する。だからガイドから頼んでくれないと。

ただし主ガイドが出発にあたって3人の客を運んだことを指しているならばそれは違うでしょう。3人が動けなくなったのは出発にあたって起きたことで、出発の前に放置した理由にはなりません。そして一人を主ガイドが連れていくのは自分は知っている。しかし自分たちは出発しようとしているわけで、スタンバイしなければならない以上場所を離れられないでしょう。主ガイドが連れていくのを見ていたけれど自分は何を手伝うというのでしょう。いつ出発するかわからないのに、皆スタンバイしているのですよ。

自分たちの見えない後ろの方で他の2人が動けなくなったということは下山してから知ったことです。事情を知らない第三者が「客はなにをしていたか」といい、非難するが何を言うかと思う。

ネットの匿名性に隠れて、勝手な解釈を並べて生還者の行為を非難して、他方ではガイドの行為を徹底的に擁護している人がいる。事実を外れた勝手な解釈をして非難を繰り返し、名誉棄損に当たる行為にまで出てきているのである。

吉川ガイドが携帯は持たないと言ったのは、遭難現場ではありません。自分も吉川ガイドはどういう人かと聞かれたので、「携帯は持たないとウソを言う人です」と答えただけです、遭難現場で言ったとは言っていません。7月14日旭岳から白雲岳へ行く途中に彼が言ったのです。明日の天気はどうかと自分が聞いて、もう一人の客が携帯で分かるといったのにたいし彼は「雨だから、、歩けばよい、携帯は持たない」と言ったのです。自分はそれを信じていたが後でウソだと知ったのです。警察の調書には詳しく述べてあります。これが事実ですので勝手な解釈をして話を作らないでください。

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遺族の方と話したこと(9月25日付け mail)

今晩は、遺族の方が一人は電話で、二人がメールで連絡してこられました。
Iさんのご主人の話では、彼女はガイド登山をしていて装備は完ぺきであること、下着は速乾性の新素材で、フリースも着ており、雨具はゴアであったということです。冬山で-30°~-40°も経験しているとのことです。テント泊も経験しており、なにがあったか知りたいといってみえました。
当日、避難小屋で同室した静岡のパーティーは伊豆労山のパーティーで、当日の彼らの行動について全国大会の報告があると言いますのでそのうち分かると思います。自分が知りたいのは、当日誰が小屋での停滞を申し出たかということです。これについては二人の男性客だという未確認情報があります。
二人からそれぞれメールがありました、どちらも息子さんです。葬式とか、法事とか、役所の手続きとかたいへんだとおもいます。もう一軒を加えて,一緒にはなすことにしました。

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cccp camera について(9月22日付け mail)

経緯 
cccp camera様から、こちらで掲載した戸田様にお寄せいただいた文章について、二つほどご質問を受けまして、戸田様ご本人にご回答を御願いしたところ以下のような回答を得ました。 戸田様のご希望もあり、こちらでそのご回答を掲示させていただきます。

mail1
彼と間接的にしろやり取りするつもりはありません。彼がsub eight に投書すればいいでしょう。その場合でも自分が答えるかは別のことです。
彼のブログには腹が立っています。かれはそちらを直すべきです。彼が自力下山組を中傷するのは彼の勝手だろうけれど、見解の相違だということです。彼と話して解決するとは思えません。言いたいことを言ってる人間だと思っています。

mail2
自分が彼の質問に答えるとすると、それはずいぶんお人よしなこととなるでしょう。まずは彼が何を言ってきたかを知らないと分からないと思います。彼がcccp camera blogでトムラウシ遭難について言ってき たことのすべてを皆さんに見てもらいたいと思います。そして自分は彼に逐一反論したいが、彼のサイトでするつもりはありません。反論するなら公開で皆さんの見ているところでしたいとおもいます。言いたいことは大体考えてあります。だから彼の質問はそのままにしておいて、そのうちsubu eightにそれに関連することを書きたいと思います。たとえば彼 が「生還者は何をしていたか聞きたい」ということに対し、自分は道徳上の問題について釈明を要求されるいわれはないと答えるように。

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ガイドのプロフィール PDFファイル(9月19日付けmail)

この文書はアミューズのパンフレットのものです。戸田様は表紙がないと信用されないかも、と危惧されていらっしゃいますが、戸田様のご希望通り、一応貼り付けておきます。

多田ガイドのものは、札幌営業所職員として別のところに写真だけが載っているそうです。

profile

IMGガイドのプロフィール

プライバシー保護の関係上、吉川ガイド、松本ガイド以外のガイドの皆様の顔写真は、氏名と目線を隠す処理がなされています。

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岳人と山渓の10月号が出ました。(9月17日付け mail)

岳人の記事でアミューズが7/26,27,28,29とヒサゴ沼避難小屋利用の4つのパーティを入れていることが明かされました。そしてお金が一つのツアー当たり200万円として7/16,17を入れると1200万円が動くことになるという。ドル箱だと。

停滞すると1パーティーはテントを利用するとしても、ガス装備や鍋などを2パーティが共用しなければならないということで実質的に不可能ではという。結局装備のトコロテン方式が行われるから、停滞は困難という。天気予報、ラジオ、天気図、さらには、衛星携帯によるバックアップ体制も意味がないのではと。電車のダイヤと同じで停滞等したらそれこそ渋滞が発生して収拾できなくなるのでしょう。また道具は置いてくるのでビバークもありえないことになる。

ガイドが決行したことについて、初めのころは客が要求するからとか、客の不満が怖いとか、そういったたことが垂れ流されていたが、何のことはない、会社のシステムに原因があったことになる。客側においてだれもツアーの決行または続行を要求した人はいません。何年も前にほかのガイドがネットに流した感情的ともとれる書き込みがまだ残っていてその影響なのかと思うが、物事を一般化しないでいただきたい。

山渓では、編集部取材班が7/16に旭岳から白雲岳小屋を歩いたといい、全く自分たちと同じ経験をしたことが述べられています。そして低体温症になるのを防ぐため守った3つのことが書かれています。こうした実践的なことが重要だと思います。同じ日に同じ悪天候の中を、2日違いの行程を歩いた人たちがいて、低体温症の予防のため3カ条を実践したというのです。ガイドの誰かがそれを知っていたら、また自分が知っていたらと思います。

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素朴な疑問?・・費用の問題、その他(9月16日付け mail)

戸田さま
極めて素朴な疑問なのですが、調査委員会の調査費用は何処が払うのでしょうか?
磯野剛太氏のところが自腹でやるのでしょうか?

こんにちは。調査委員会の構成をめぐっては、はじめアミューズの組織として第3者委員会を作るとなっていたと思います。しかし委員の依頼を受けた人とアミューズの間では色々とあっただろうと思います。そしてアミューズから独立した組織と言うことで、日本山岳ガイド協会の組織として調査委員会を作るとなったのだと思います。日本山岳ガイド協会も調査の必要を認めたのだとおもいます。調査委員会の費用はだれが出すのかはわかりませんが、独立性の確保の観点からは協会が出すとよいと思いますが分かりません。あるいは一時金という形ではじめにアミューズが拠出したかも。これは全く自分の考えで、裏付けはありません。

岳人10月号に岩城記者の記事があります。アミューズが7月下旬に26、27、28、29と立て続けに4つのツアーをヒサゴ沼小屋を利用してトコロテンをやる設定だったといいます。16,17もいれて1回200万円として1千万円近くの額が動くというのです。そしてこうした過密ダイヤでは停滞はできないとおもいました。また装備のトコロテンではビバークはできないのだから、遭難はいずれ起きることが決まっていたんだと思いました。

山渓10月号も見てください。じぶんは山渓の編集部スタッフが16日に旭岳から白雲岳を歩いたこと、そして低体温症を避けるため心がけた3つのことが印象に残りました。こうした実践的事柄が役に立つと思います。3人のガイドの誰かがこうしたことを知っていたならば展開も違ったのにと思います。

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携行品リストのPDFファイル(9月12日付け mail)

「大雪山 旭岳からトムラウシ山縦走」の携行品リストのダウンロードができるようしてくださるようにお願いします。
まだ送っていなかったと思いまして送ります。リストは2部からなっています。

IMG_0003携行品リスト1
IMG_0004携行品リスト2

いずれもPDFファイルです。

携行品リスト

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調査委員会設置決定のPDF資料(9月12日付け mail)

戸田様からこの事件に関心をお持ちの皆様へのご提供、ご自由にダウンロードしてくださいとのことです。
(再送をしていただき、きちんと前後左右、順番順になりました。)

IMG調査委員会設置1
IMG_0001調査委員会設置2
IMG_0002調査委員会設置3

いずれも、PDFファイル・・戸田様から送られてきた原文のまま。

調査委員会設置決定

調査委員会設置決定 雑感 by silvaplauna

1)そもそもアミューズトラベル社、多田ガイド、松本ガイドともに、近い将来、刑事責任を問われる可能性があるわけであり、かかる調査に対してどれほどの協力が得られるか疑問である。

2)調査をする主体が、日本山岳ガイド協会であり、ガイドとは無縁な社会人山岳団体ではない、ガイドが身内のガイドの調査を行うわけであり、どれほどガイド、およびそれを使役する旅行業界に厳しい調査内容を報告できるか疑問である。

3)調査委員会設置を言い始めたのは、アミューズトラベルであるが、文面を見る限り、ガイド協会が主体的に調査を行い、それにアミューズトラベルも協力するというように読める。 馴れ合いによる形式的な調査であろうとの批判を避けるための方策ともいえよう。

4)この調査を行う主体は分かったが、調査費用は、誰が受け持つのかは不明である。仮に、1000万円かかったとして、それを言い出しっぺのアミューズ社が直接または間接的に払うとしたら、結局、お手盛りの批判はまぬがれまい。

5)刑事裁判で、アミューズ社の方便となるような「結果」を求めて、こういう大掛かりな「芝居」を打つのではないか、との穿った見方も出来るだろう。猿芝居にならないように、調査を行うガイド協会の委員には公平中立で厳正な判断を期待したいものである。

6)その意味で、出てくる結果によっては、日本のガイドの「質」自体が問われることとなろう。

7)なお、当たり前のことであるが、いかなる調査結果も証拠として採用されない限りは刑事裁判に影響を及ぼすことはない。

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トムラウシ山遭難についての大新聞の7/18,7/19の社説に異議があります。(9月10日付けmail)

読売新聞7/18社説には「途中で倒れ込む人がいたにもかかわらず、体力の残っているメンバーだけで進んだ。その後、散り散りになっていったという。」「なぜ、だれも途中で無謀な行動を制止しなかったのか。」と書かれている。

朝日新聞7/19社説には{参加者は「高い料金を払ったのだから無理をしてでも決行を」と言うかもしれない。}とある。また同日の朝日新聞一面の記事には「ガイド1人と客10人の計11人がツアーを続行。」と書いてある。

これらの社説を見ると、体力の残った客も同罪だと言う基調で書かれている。朝日の社説は「ガイドの行為は一部の客の要求によるかもしれない」などとよめる。社説は新聞にとって金看板に当たるものでしょう。なぜこういう無責任なことを言うのか、しかもこれらの社説は撤回されていないのですよ。自分を含めて自力下山した5人にとってこうした見方は心外窮まるものである。マスコミとはこういうものだということでしょうか。

自分はほかの新聞を見ていたので違和感を感じず、そのためこれらの記事や社説の存在を知らなかった。今度調べてみてびっくりした。ネットに変な批判がされているのはこれらの記事にもとづいていると納得がいった。

あのころは情報が混乱していたからという記者の感想がある。そうだとおもいますが大新聞のしかも社説まで「かもしれない」と言えば何でも言えるというのではないでしょう。

7/20以後は事情が分かってきたのかステロタイプな見方から踏み込んだ見方に徐々に変わっていき、体力の残った客も同罪だという風な記事は影をひそめた。

これに関連して2002年のトムラウシ遭難でガイドが刑責を問われたことに関しての、他のガイドの主張「トムラウシ遭難事故の背景にあるもの」がネットにある。これが今回の朝日などの記事の基調をなしていると思うので次に反論しておきたい。

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第三者委員会など(9月10日付け mail)

先日アミューズから連絡がありましたのでお伝えしておきます。①「ツアー代金を返却する」とのこと。自分は「旅行業界やアミューズの約款どうりにしていただければよく、特別のことはしていただかなくてもいいですよ。」と言いますと、会社の気持ちだということでした。②「第三者委員会の委員が決定し、後日お知らせします」ということです。「委員から聴取依頼があったら協力してください」と言うので、「わかりました」と答えておきました。

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マスコミ記者と話したこと(9月9日付け mail)

北海道から時々記者が取材に来ます。話していてわかったことを伝えておきます。

①私が下山したのは温泉登山口の方です。警察発表は短縮登山口になっていましたので警察には訂正を申し入れておきましたが、一度発表されるとそれをほかの人が引用するのでなかなか収まりません。
この点に関してこの記者の方が、前田さんと亀田さんも警察発表では短縮登山口になっていたけれど、実際は温泉登山口だったといっっていました。彼の会社のほかの記者が彼等が降りて来たのを見つけたからわかったといいます。
そうすると自力下山した5人全員は温泉登山口の方へ下山したのであって、短縮登山口へは誰も下山してないことになります。これは短縮登山口分岐にある道標には短縮登山口へ出ると林道歩きがあるので1時間余分にかかると書いてあるからだと思います。警察発表なるものは、これでは困ったものです。

②この記者の方はトムラウシ山に、沼の原から入ってヒサゴ沼避難小屋1泊と南沼テント場2泊、計3泊でいってきたそうです。それで彼との話で分かったことがもうひとつあります。
パーティーが停滞したところは北沼分岐ではなくて、そこから北沼に沿って歩き、北沼が見えなくなるあたりで道が少しのぼっていてそこを降りる下り坂だということで、自分の記憶にもぴったりな結論になりました。
自分は北沼のあたりを岸に沿って歩いた記憶があるので、停滞したところをトムラウシ分岐だと間違えてしまい、多数意見に従うことにしましたが、先の記憶は何だったかと思っていました。これでもやもやも解消しました。北沼分岐からトムラウシ分岐の方に3分の1行ったところです。(約10分)

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取材のお礼について(9月6日付け mail )

親類の法事に行ったら、ああいう取材におおじると報酬はもらえるかという声がありました。サイトを見て見えるみなさんも興味があると思いますのでかいておきます。
遭難直後は自分の家にたくさんのマスコミがやってきましたが、これは現地の延長ということで、事故直後の関係者への取材と同じということだと思いますが、一切のお礼はありません。

つぎに20日?ぐらいたつとマスコミの人はお土産を持ってくるようになりました。現地警察2人がひと月ぐらいあとにやってきて、3日間計19時間にわったて事情聴取をうけましたが、この時は「白い恋人」をもらいました。北海道のマスコミが多いので北海道の菓子が多かったということになります。

週刊誌の場合は少し違っていて、1誌は電話取材だからお礼はありません、もう1誌は後でカタログギフトを送ってきましたので自分はパソコンを運ぶリュック(中国製)をもらいました。もうひとつはまだ発行はされていないようですが、記者は時間に相当する額を払いますといいますので、自分はもらうつもりはないといいますと、あとでものをおくりますといっていきました。

なお稿料がもらえるのは投稿して採用されたときに出るのだと思いますが自分はしていません。

後はこちらから金を請求するというものですが額は駆け引きということになるのだと思います。自分はしていません。

今回自分はたくさんの取材を経験したので全体の相場が大体わかったと思いますのでまとめておきます。結局時間のある人がボランティア的に応じるというのが日本の取材協力の在り方だということになります。

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9月6日 下記の「⑦日本旅行業協会はツアー登山運行ガイドラインの見直しを始めた・・」に関して、戸田様のご意見です。

「ツアー登山運行ガイドライン(指針)」の見直しについて(9月6日付け mail)

(1)外部委託のガイドは地元在住者にするという要件について。北海道の山に詳しいということと北海道在住者ということはイコールではないから、こうした議論は本質から外れているように思います。これは結局、北海道在住者ということが客に対するアピールになるというツアー会社の営業戦略と、地元の地元利益が荒らされるという被害意識(自分はあえていいます)への迎合という要素によるものだと思います。協会としてはすこしは安全に寄与すると期待してこうした要件を付けたのだろうとは思いますが。仮に屋久島のガイドは屋久島在住者に限るとしたらどうでしょう。こういうことはやめた方がよいと思います。

(2)装備が不十分なら参加を断ることを考慮するという条項について。ガイドは全体の運行の確保につとめるべきで、そのためこうした条項は当然のことだと思います。じぶんとしては参加者の健康問題についてもチェックが必要だと思います。問診票を提出させたり、医者の診断書を出させたりが必要かと思います。もちろんコースのグレードによりますが。

なお、今回は客の装備不十分を指摘する声が警察、自衛隊、行政の救援隊関係者から聞こえてきているのでひとこと言っておきたい。「亡くなられた方は装備自体はきちんと持ってきていたのに」という参加者の声もあります。警察関係者の情報としてマスコミにながされたものに「凍死したツアー客7人全員が、防寒、防水機能が低いウインドブレーカーなどの軽装だったことが道警への取材で分かった。」という記事を目にしている。(7/23朝日新聞)しかし自分の目の前にいた人はじぶんとおなじゴアをきていたのだからこれは誤りであります。救援隊関係者にはさいきんは登山をしたことのない、登山のことを知らない人がふえてきてこうしたバイアスのかかった発表をする、そして記者も登山のイロハを知らないのかこうした情報を垂れ流すのだろうとおもいますが、いまどきゴア以外の雨具を着ている登山者は旭岳だけをスニカーで登る観光客のほかはいません。

亡くなられた人たちの装備についてはきちんとザックの中身についてまで調べてから判断するべきです。ザックにフリースが入ったままになっていたとすれば、装備不十分の問題ではなく、ガイドが適切な指示をしたかの問題だということになる。フリースをザックから出して着るということは、雨と風が強く命からがら逃げてくるようなあの状態ではなかなか難しいのであって、だからこそガイドは意識して客に適宜そうした指示をなすべきであったのに全くされなかった事が問題なのです。非常食や水分の摂取についても然り。客の中にはすでに低体温症にかかっていてまともな判断ができなかった可能性もあるのです。
亡くなられた人たちは何も言えないので、自分は彼らの名誉のために代わっていっておきたいと思います。

(3)場所取り禁止の問題について。一般登山者の安全にかかわることだから必要であるということになりますが、今回の事故とは関係ありません。今回のツアーは18人分のテントは持っていっています。今回のアミューズの場所取りはテント泊より小屋どまりの方が快適だというためにありました。だから場所取りを禁止したとしても影響はその差ということになります。

問題は14人分のテントと加温設備の全部を次にヒサゴ沼避難小屋に入る予定のアミューズのツアーのためにその避難小屋に残してきため、北沼付近でビバークができなかったことにあります。この指針ではそういうことも禁止するのかよくわからないのです。「参加者全員の野営装備を持参する」という取り決めでは、そういうことは禁止されないということになりそうですが、これでは全く何も決めなかったと同じではないですか。
下山にもビバーク装備の携帯が必要だというかんてんから考えてほしいと思います。コースのグレードとか下山時間の長さとかで区別した方がよいかもしれませんが。

(4、)予備日について。単独登山、グループ登山では予備日はなじみやすい考えでしょうが、ツア-登山では決定がガイドの権限にあるから、費用負担をだれがするかが問題となり、客の一部は文句をつけるだろうし、ガイドは客の文句を恐れて延期の決定を出しずらいということになります。会社が出せばいいがそういうことは期待しない方がよいです。客が出さなければならないということになります。単独登山では問題はないし、グループ登山では民主主義があるから納得してもらえるが。
自分の考えではこういう場合は保険制度で危険の分散を図るという方法をとるしかないと思います。協会はその検討をするべきだと思います。外国ではどうなっているでしょう。外国にはツアー登山と言うのはないのかしれませんが。

(5)バックアップ体制について。天気予報の情報取得がお粗末窮まると思います。自分の推測ではこの会社はそういうことはガイド個人に丸投げしているのだと思います。携帯電話とかトランシーバーとか衛星携帯とかの連絡手段や、参加者に配る地図も全部をガイドが準備することになっているようです。ほかの会社はどうか、これがツアー会社の標準なのかわかりませんが。ただアミューズは難しいコースを2~3割の割高で提供していることを考えると、もう少しバックアップがなさるべきだったと思います。衛星携帯を会社で準備して、ガイドとの間に天気予報とか客のこととか連絡をつねにとっていれば今回の事故はなっかったとおもいます。

(69ガイドの知識の問題。天気図はかけたのだろうか。ラジオを持ってきていないということは天気図はかけないということでしょう。低体温症の知識は会社もガイドもなっかたようです。この会社は10年間このコースをやってきたといいますが運がよかっただけでその間低体温症の知識を体制として蓄えるということをしなかった様です。会社のなかに登山の安全対策を考える部署があったか疑問に思っています。

ガイド個人の問題としては、協会は北海道登山のガイドに必要な要件として低体温症が夏山でも起きること、その対策とかをガイドに研修させるのがよいと思います。北海道在住を条件にするよりよっぽどいいと思います。

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9月3日 下記の「⑦日本旅行業協会はツアー登山運行ガイドラインの見直しを始めた・・」に関連して、ニュースが入ったので引用し、管理人の感想を書いておきます。

装備不十分なら「お断り」…ツアー登山指針見直し 9月3日8時32分配信 読売新聞

 北海道・大雪山系のトムラウシ山(2141メートル)で7月、東京都内の旅行会社が企画した縦走ツアー客ら計18人が遭難、8人が死亡した事故を受け、日本旅行業協会(東京都)が加盟社約1200社向けの「ツアー登山運行ガイドライン(指針)」を見直したことが2日、わかった。

 事故の再発を防ぐため、集合地で装備が不十分と分かったツアー客に対しては参加を断ることも検討するよう定めた。12月から運用する。

 ガイドラインは、業界の自主的な指針として2004年に策定された。見直しは初めてで、〈1〉外部委託のガイドは地元在住者にする〈2〉装備が不十分で「安全確保が困難」と判断したツアー客には参加を断ることも考慮する〈3〉避難小屋の場所取りはやめ、参加者全員の野営装備を持参する――などを新たに盛り込んだ。

 北海道は事故後、同協会に対し、ツアーに予備日を設け、日程に余裕を持たせるよう求めていたが、「旅行会社の判断に任せる」として見送られた。

最終更新:9月3日8時32分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090903-00000053-yom-soci

感想

1 (1)について・・今回のチーフガイドの多田ガイドは地元の登山家で大学時代から大雪の山々を登り経験十分であったはず、それでも判断ミス(その原因は複合的ではあるが)で、今回のような事故を引き起こしてしまった。よって、地元在住のガイドを使っても安心とは言い切れないと考える(確かによその山を本拠地とするガイドを利用するよりはましなのかもしれないが・・より重要なのはガイドの資質であろう)。

2 (2)について・・これまで戸田様にいただいたご回答を振り返ると、今回は、ツアー参加の皆さんの装備が不十分だったから遭難事故が起こったのではなく引率ガイドの判断力不足と対応不足が主な原因であると思うのであるがどうだろうか。
お客様にどんなに良い装備を揃えていただいても、肝心の引率ガイドが判断ミスをやって適切にガイドできないのでは、今回のような事故がまた起こるであろう。

3 (2)についてもうひとつ・・であるから、ツアー客の装備に拘るよりもツアー会社側の装備(アマチュア無線とか、衛星携帯電話とかを揃える事)、ガイドの資質の向上、ガイドの判断ミスを防ぐ手立てのほうが大切なのではないかなと考える。・・結局、今回の事故の教訓を生かしたツアー会社に厳しい内容にはなっていない。(もっとも、今回の事故の原因がツアー会社にあると刑事裁判、民事裁判でいわば公的に決まったわけではないので、現段階では、自身の首をしめるようなガイドラインは作成できないのかもしれない。)

4 (3)の場所取り云々は、避難小屋を管理する当局を含む世の登山者一般から社会的顰蹙を買わないためのアピールであろう。

5 肝心なのは予備日、余裕のある日程だったと思うのだが、これは外されてしまったようだ。予備日をあらかじめ組むとツアー料金が上がり競争力がなくなるからなのだろうか、ツアー料金が上がればそれはそれで、ツアー会社の利益となりよいと思うのだが・・(?)。あるいは、予備日を組んで、日程以内で下山出来たような場合にツアー料金の払い戻しなどの計算や、押さえてある飛行機のキャンセルや再手配などが煩瑣となるので採用されなかったのであろうか・・・。
ガイドをあらかじめ決まった融通性の利かない日程に縛り付けると、ガイドの判断を誤ったものにしかねない。自由な判断、臨機応変の判断が出来るような予備日、余裕のある日程を是非とも盛り込むべきであろう。・・これは主催旅行会社各社の良識に委ねられたようである。

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「疲労凍死」という言葉について(9月1日付け mail)

「低体温症の予防に付いて」という私のメール(8/25)で「低体温症に対しては、とにかく動ける人はゆっくりでいいから、歩き続けることが重要である」という記述を見つけたと書いたところ、どこにありますかという問い合わせがきましたので紹介しておきます。もう少し詳しいことが知りたいので探しておきます。

①「解説委員室ブログNHKブログトムラウシ山遭難~」を検索して「続きを読む」をクリック (ガイド判断のポイント)(3)動けなくなった人が出た時になぜほかの参加者を待たせたのかのところにあります。

http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/23738.html

②「トムラウシ山遭難。低体温症とツアー登山。2つの問題」-tanigawaを検索18行目にあります。

http://www.yamareco.com/modules/diary/990-detail-3691

歩き続けると言っても、安全なところへ向けてという意味です。いつまでも歩き続けることはできませんから場合によっては、ビバークをするか歩き続けるか選択しなければなりません。しかし参加者をスタンバイのままにしておいて、長時間待たせる選択はありません。

②のブログでは「疲労凍死」という言葉が登山者にとってきわめて有害で危険な言葉であるかが書いてあります(20行目~22行目)。自分もそう思っていたので意をつよくしました。

「疲労凍死」という言葉がいまだに使われています。低体温症と同じ意味でつかわれています。疲労が低体温症においてどんな意味があるか分からずに、十分整理されずに、混乱のままに使われています。低体温症になって疲労して死亡するのが疲労凍死だというのです。疲労して低体温症になって死亡するのが疲労凍死なのかもしれません。また「むやみに動き回ってはならない」とも書いてあります。むやみに動くのはマズイのはその通りですが、今回のように歩き続ける必要がある場合もあるのですからこういう表現はまずいと思います。

自分の考えを述べます。低体温症の本質は「奪われる熱量より発熱する熱量が不足する」ことにあること。これだけを考えればよいと思います。
疲労(本当に動き回って生じる疲労)は低体温症に対して無防備になりやすいこと。

低体温症になると生じる現象の一つとしてきわめて疲れやすくなること(動き回らないのに疲れるのです)、(低体温症の初期症状として疲労と同じような症状があらわれるといいますが、それはこれだと思います。)

つまり動き回って生じる疲労は低体温症の必要条件でないと言いたいのです。また低体温症になると動きまわった記憶がなくともきわめてつかれやすくなるということです。それが突然やってくるのです。

自分の意見では「疲労凍死」という言葉はつかわない方がよいと思います。


注 本文中の二つのリンク表示は、管理人silvaplaunaが設けました。また、戸田様の本文では、8月25日のmailとなっておりますが、私が同内容のmailをいただいたのは28日未明でしたので、ここでは28日付になっております(下のmailです)。

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低体温症予防について(8月28日付けmail)

低低温症に対しては、とにかく動ける人はゆっくりでいいから歩き続けることが重要であるという記述を見つけました。歩くことによる発熱が予防になるとのこと。つまり休憩はしてはいけない、あるいは歩きながら休憩をするようにというのです。
今回はまったく逆をやっていたことになります。そのために低体温症になったということになります。そして多田ガイドが低体温症にならなかったのは彼が動いていたからということも言えます。吉川ガイドが低体温症になったのは彼がほとんど動かなかったからであるということになります。
こんな簡単で重要なことが、言われてみれば納得出来ることがみすごされているなんて、こういうことがあるのですね。
ぜひたくさんの人に気付いてほしいです。そして人から人へ伝えてほしい
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続報あれこれ(8月26日付け mail)

以下に、戸田様から教えていただきました情報①~⑧を掲載し、美瑛岳、トムラウシ山、実況見分その他の情報⑨~⑯を追加します。

①アミューズ社は「トムラウシ山の遭難事故の経過について」という文書をを回収していったといいます。自分のところにはこれから言ってくるのかもしれません。これが事実なら、これはアミューズが見解を撤回したという意味なのか、しかしそれならあらためてその旨の文書をだすべきだとおもいます。この会社のやることはよくわかりません。

②9月4日~6日の3日間に追悼登山があるそうです。自分の推測ではアミューズ主催の遺族だけの山行だと思います。

③検証登山の方ですが、8月24日に美瑛岳がおこなわれ、トムラウシのほうはまだのようです。

④着干しのこと。松本ガイドは北沼の小川で転んだあと着替えなかったこと、着替えは持っていたこと、以上2点は社長から聞いたことです。雨と寒風のなか着干ししたので低体温症になったのでしょうが、知識または認識においてガイドの資格が疑われると思います。

⑤紀藤正樹弁護士のブログに、「マスコミがサブエイトを見て取材が殺到したのか観光庁がようやくツアー登山の実態調査にのりだす。」とあります。

⑥南沼キャンプ場のテントは登山道整備業者が作業員のための宿として準備したものだといいます。あと2つテントがあったそうです。(8/16朝日新聞)

偶然見つけたテント、命つないだ トムラウシ山遭難 2009年8月16日10時51分
  
 北海道大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で登山ツアーの8人が凍死した遭難事故で、山頂付近で発見されたガイド1人を含む5人(うち2人が死亡)が野営に使ったテントは、登山道整備業者が従業員の宿泊に備えて山中に保管していたものだったことが、道警などへの取材でわかった。ガイドが救助要請などのために山頂付近を歩き回った際、偶然見つけたテントを運んだという。

TKY200908140151

 道警は、このテントがなければ死者はさらに増えていた可能性があるとみている。遭難した日は、下山してトムラウシ温泉に泊まる日程だったことから、ガイドは客を十分に収容できるテントを持っていなかったとみて、装備が十分だったかどうか調べている。16日で事故から1カ月。

 ツアーは、大雪山系の尾根づたいの四十数キロを2泊3日で縦走するコース。事故があった7月16日は、ヒサゴ沼の避難小屋から約15キロ歩いて下山する予定だったが、客15人(55~69歳)と男性ガイド3人(32~61歳)のうち客7人とガイド1人が凍死した。

 道警によると、遭難翌日の捜索の際、5人が野営に使ったテントを回収した。ガイドの携行品とみられていたが、ガイドは道警に「南沼付近でテントを見つけ、北沼に持ち帰った」と説明。携帯コンロで暖をとったという。その後の調べで、北沼から下山方向に約30分歩いた南沼キャンプ指定地に業者が保管していたものと判明した。業者によると、テントはブルーシートに包まれ、毛布、携帯ガスコンロなどと一緒にあった。全部で3張りあったという。

 テントの保管場所の前後では、男性客1人と女性客3人が死亡した。業者は「偶然にもテントが人の命を救うことに役立って良かった。全部使って、全員助かってほしかった

http://www.asahi.com/national/update/0814/TKY200908140145.html

⑦日本旅行業協会はツアー登山運行ガイドラインの見直しを始めたといいます。ガイドの対応に疑問を残したからといいます。(8/22北海道新聞)

ガイド研修強化 旅行業協会 トムラウシ遭難で見直し (08/22 06:59)

 大雪山系トムラウシ山の遭難事故を受け、日本旅行業協会(東京、約1200社加盟)はツアー登山運行ガイドラインの見直しを始めた。今回、悪天候の際のガイドの対応に疑問を残したことから、研修を充実させ、ガイドの安全意識を高める。

 今回の事故について、登山関係者からは、下山の判断や装備、連絡など、ガイドが客の安全面を最優先して行動したかどうかを疑問視する声が出ている。

 同協会の現行のガイドラインはガイド教育について「定期的に行うべきである」とし、「安全登山にかかわること」など項目を挙げている程度。事実上、安全対策は、ガイド個々の経験や知識、旅行会社の方針などに任されているため、業界全体で研修を強化することになった。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/183998.html

⑧ガイド3人全員はラジオを持たず携帯電話だけで天気予報を確認したといい、7/16当日の天気は、7/15に出された天気予報が電波が悪く入らなかったため、7/14の天気予報にもとづいてはんだんしたといいます。(8/23北海道新聞)

トムラウシ遭難 ガイド、ラジオ持たず 2日前の予報で天候判断 (08/23 18:31、08/23 23:30 更新)

 大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で7月、8人が死亡した遭難事故で、登山ツアーを主催した「アミューズトラベル」(東京)のガイド3人全員がラジオを持たず、遭難当日の天候を2日前に携帯電話サイトで確認した予報を基に判断していたことが23日、関係者の話などで分かった。

 同社の遭難経過説明文などによると、遭難前々日の7月14日に避難小屋でガイドの1人が携帯電話の天気サイトで天気図を確認。この情報を基にガイドは15日夜に「(遭難した16日の天気は)午前中までは崩れるが午後からは大丈夫」と予想した。

 同社関係者は、ガイドが遭難当日に天気予報を確認できなかったことについて「携帯電話の電波が通じなかった。テレビがあれば天気予報を確認するが、それがなかったので携帯電話しか頼れなかった」と説明。3人いたガイド全員がラジオを持っていなかったと明かしたうえ、「問題だったかどうかは分からない」と話している。

 北海道道央地区勤労者山岳連盟の松浦孝之理事長(札幌)は「登山家であれば、ラジオで天気概況を聞き、自分で天気図を描いて天候の変化をみる。携帯電話でどの程度の情報を得られたのか疑問」と指摘している。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/184273.html

⑤~⑧はそれぞれネットで調べてください。すでにご存じのこともあると思いますがサブエイトで見つからなかったのでかいておきます。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

遭難事故あったトムラウシ山 避難小屋で場所取り横行 支庁、禁止周知へ (08/20 09:58)

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ツアー会社による「場所取り」が問題になっているヒサゴ沼避難小屋

 【新得】大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で7月、8人が死亡した登山ツアーの一行が、最後に宿泊したヒサゴ沼避難小屋(定員30人)を訪れた。同小屋では、道外ツアー会社による「場所取り」が横行、小屋を管理する十勝支庁に一般登山者から苦情が寄せられている。同支庁は「悪天候時の緊急避難という小屋の利用目的に反する」として、ホームページで禁止を周知する方針だ。<北海道新聞8月20日朝刊掲載>

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/183619.html

道警 山頂付近で実況見分 トムラウシ遭難 (08/26 09:56、08/26 15:29 更新)

【新得】大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で7月、中高年のツアー客ら8人が凍死した遭難事故で、道警は26日午前、山頂付近の事故現場で実況見分を始めた。道警は、一行がたどった経路や、ツアー客が救出された地点などを確認。悪天候下でツアーを続行したガイドの判断が適切だったのか調べ、今後ガイドらの業務上過失致死容疑での立件を視野に捜査を進める。

 実況見分は、道警の捜査員8人と現場付近に詳しい山岳ガイド1人で行われ、7月16日の遭難当日に一行が出発したヒサゴ沼避難小屋付近、男女5人が死亡した北沼付近の2カ所を調べた。ツアーで無事だったガイド2人は、体調不良のため立ち会わなかった。

 道警のヘリでヒサゴ沼避難小屋に到着した捜査員らは、午前8時半ごろから実況見分を開始。小屋の前で花を手向け、周辺の写真を撮るなどした。

 この後、捜査員らは北沼付近まで進みながら、当日一行が移動した経路を検証。亡くなった人の発見地点なども確認した。

 実況見分は27日も行い、9月にはあらためて2人のガイドを伴って実施する方針。道警は7月18日にツアーを企画した旅行会社「アミューズトラベル」(東京)の本社などを業務上過失致死容疑で家宅捜索している。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/184748.html

ガイドが背負い小屋へ 女性、自力歩行できず 美瑛岳遭難死 (08/21 07:18)

 【美瑛】7月の上川管内美瑛町の大雪山系美瑛岳(2052メートル)登山ツアー遭難事故で、凍死した女性=当時(64)=は、避難小屋に向かう途中で歩けなくなり、ガイドが数十分間、背負って移動していたことが道警などへの取材で分かった。女性がどのような状態で避難小屋にたどり着いたかは明らかになっていなかった。

 自力歩行ができない登山者は、テントを張ってその場にとどまるビバークという方法もあることから、道警は背負って移動したガイドの判断が妥当だったか慎重に捜査している。

 ツアーは登山客3人とガイド3人の6人で、7月16日から3泊4日で大雪山系の縦走を計画。道警などによると、死亡した女性は、16日午後、美瑛岳に登頂後、約2キロ離れた避難小屋に向かう登山道の中間地点付近で、寒さを訴え自力歩行が難しくなった。ガイドは女性を背負って避難小屋まで運んだが、回復せず凍死した。

 亡くなった女性より前に別の女性も身動きがとれなくなったが、その場でビバークし助かった。このため道警は、ガイドの判断に問題がなかったかどうか、週明けに業務上過失致死容疑も視野に実況見分を行い、女性を背負って歩いた距離など詳しい状況を調べる。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/183790.html

美瑛岳遭難で道警が実況見分 当時の登山行程を再現 (08/24 09:31、08/24 15:48 更新)

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実況見分で十勝岳に入山した旭川東署員ら=24日午前5時15分ごろ

 【美瑛】上川管内美瑛町の大雪山系美瑛岳(2052メートル)で7月、女性登山客=当時(64)=1人が凍死した遭難事故で、旭川東署は24日、現場の実況見分を行った。

 同署は亡くなった女性がどの地点で体調を崩し、ガイドがどのような経緯でビバーク(非常野営)せずに避難小屋に向かうと決めたのかなど、事故当時のガイドの判断に問題がなかったのかを重点に調べた。

 この日午前5時に同署の捜査員5人と、ツアーを主催したオフィスコンパス(茨城県)のガイドら2人の計7人が、登山スタート地点の十勝岳中腹の望岳台に献花した後、実況見分を始めた。7人は当日のコースと同様に十勝岳を登頂した後、美瑛岳山頂を経て、女性が運ばれた美瑛富士避難小屋に向かった。

 道警は業務上過失致死の疑いでガイドや同社の捜査を進めており、ツアー客ら8人が凍死したトムラウシ山(2141メートル)の遭難事故でも、同容疑での立件を視野に近く実況見分を行う。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/184343.html

道内の夏山遭難 8割中高年 道外からが6割 (08/25 08:51)

 大雪山系トムラウシ山で本州からのツアー客ら8人が凍死するなど遭難事故が相次いでいることから、道警は24日、今夏までの過去10年間の夏山遭難の発生状況をまとめた。遭難者214人のうち、中高年が8割を占め、道外からの登山者がほぼ6割だった。

 道警によると、道内で7、8月に道警に救助要請があった「夏山の山岳遭難」は2000年以降の過去10年間で161件発生し、遭難者数は214人。このうち、死者31人、行方不明者1人、負傷者は100人。

 今年は23日現在で17件が発生し、遭難者数は46人(うち死者11人)に上り、過去10年間で遭難者、死者とも最多。昨夏までの遭難者数は年12~26人で推移している。

 過去10年間に遭難した214人の年齢別では、40歳以上の中高年が177人と全体の83%。道内外で分けると、道外者が124人で58%を占めた。

 道警は「自分の体力や技量に合った登山をしてほしい」と注意を呼びかけている。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/184524.html

8人凍死 道警が実況見分 2009年08月27日

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雪渓を背景に登山道を進む捜査員。ルートは足場の悪い岩場も多い=26日午後0時7分、大雪山系トムラウシ山、HTBヘリから、神村正史撮影

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遭難したパーティーと同じコースをたどりながら実況見分を行う道警の捜査員ら=26日午後0時5分、大雪山系トムラウシ山、HTBヘリから、神村正史撮影

■計画変更の2隊下山
■明暗分けた判断比較

 大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で7月、登山ツアーの8人が凍死した遭難事故で、遭難したツアーのパーティーと同じ2泊3日の日程で同じコースをたどる計画だった別のパーティーが、出発後の天候悪化に対応し、3泊に増やして無事故で下山していたことが、道警への取材でわかった。道警は複数のパーティーの行動を比較し、悪天候でも計画を変更しなかったガイドの判断やツアー主催会社の安全管理が適切だったか捜査しており、26日には同山で実況見分を行った。

 道警によると、遭難したパーティーと同じ日程の計画を立てていたのは、埼玉県の60代の4人で、年齢構成もほぼ同じという。4人は当初、2泊3日で大雪山系の尾根づたいの四十数キロをトムラウシ山を経て縦走しようと、7月14日に旭岳から入山した。

 ところが、強い風雨に見舞われたため、体力の消耗を防ごうと、翌15日の移動距離を短縮。この日の目的地だった約16キロ先の最終宿泊地・ヒサゴ沼避難小屋まで行かず、途中にある約10キロ先の山小屋で1泊。16日は約6キロだけ歩いてヒサゴ沼避難小屋に泊まり、嵐が去った17日に下山したという。

 さらに、別の静岡県のパーティー(60代、6人)も、悪天候を受けて1日あたりの移動距離を短縮して体力の消耗を防ぐなどして、事故当日の16日、遭難したパーティーとほぼ同時刻に同小屋を出発しながら、無事故で下山したことが判明している。

 このため道警は、ツアーのガイドや主催会社の役割について、危険を予見して回避したり、危険を想定した計画を立てたりすることが必要だったとの見方を強め、無事故で下山した二つのパーティーの判断や行動を重視している。

 一方、26日の実況見分は午前8時すぎに始まり、ヒサゴ沼避難小屋から最初に客1人が動けなくなった北沼分岐の手前まで行った。捜査員8人と地元山岳会の会員が、遭難したパーティーがたどったルートを確認した。同小屋前では、捜査員らが花束を手向け、凍死した8人の冥福を祈る姿が見られた。

 道警によると、当初は、生還したガイド2人を立ち会わせ、当時の状況を聞き取る予定だったが、体調を崩しているため、今回は見送られた。ガイドを伴った実況見分は9月にも実施予定という。

 遭難したツアーは、客15人(55~69歳)とガイド3人(32~61歳)のパーティーで、客7人とガイド1人が凍死した。道警は、ツアーを主催した旅行会社アミューズトラベル(東京)を業務上過失致死容疑で家宅捜索。同社やガイド3人(1人死亡)が客15人の安全確保を怠っていなかったか調べている。

http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000908270005

遭難前日、無事パーティーの3倍歩く 大雪山系8人凍死2009年8月25日5時31分

 北海道大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で8人が凍死した事故で、遭難した旅行会社主催の18人のツアー客らは、同じ避難小屋からほぼ同時刻に出発して無事故で下山したパーティーに比べ、前日に3倍近い距離を歩いていたことが、道警への取材でわかった。

 前日もひどい雨で登山道はぬかるみや水たまりが多く、ツアー客は体力を消耗したとみられる。道警は、蓄積した疲労が遭難を誘発した可能性があるとみて、生死を分けた二つのパーティーの行動を比較して捜査。当日のガイドの判断や旅行会社の安全管理が適切だったか、近く同山で実況見分を行って調べる。

 道警によると、無事故で下山したのは静岡県のパーティー。旅行会社のツアー登山ではなく、同県内の山岳会に所属する60代の6人(男性2、女性4)で、大雪山系への登山口の一つの層雲峡を7月13日に出発。2泊3日で下山する計画だった。

 しかし、初日から雨天となり、その後も悪天候が予想されたため、予備日を使って1日あたりの移動距離を短縮し、体力を温存すべきだと判断。宿泊する山小屋も3カ所で3泊に増やしたという。

 一方、遭難したツアーは1日遅れの14日に旭岳温泉から入山。2泊3日で下山する計画のまま行動した。このため、別々に入山した二つのパーティーが15日、最終宿泊地であるヒサゴ沼避難小屋で同宿し、翌16日に下山することになったという。

 道警によると、15日の移動距離は、静岡県のパーティーが約6キロ、遭難したツアーは約16キロ。道警は、疲労が翌日の事故に影響した可能性があるとみている。静岡県のパーティーは翌朝、遭難したパーティーから約10分遅れで出発したが、数時間後に追い越していたという。

 静岡県のパーティーが所属する山岳会の会長は「2カ月前から天気図をつけ、異変を感じて予備日を設けていた」と話している。

http://www.asahi.com/national/update/0825/TKY200908240432.html

トムラウシ遭難を検証 登ってみて募る「なぜ」(1/2ページ)2009年8月16日20時1分

TKY200908150183
5人がテントで野営し、女性客2人が死亡した北沼のテント場(中央の大岩手前)。北沼分岐(左上の沼近く)では、ガイドと女性客1人が死亡した=大雪山系トムラウシ山中

 ぴっぴっ、ぴぴっ。青空の下でナキウサギの声が響き、高山植物が咲き乱れる北海道大雪山系のトムラウシ山(2141メートル)山頂付近。波紋一つない沼には頂がくっきりと映る。ここで、わずか1カ月前に登山ツアーの18人が遭難、8人が凍死という惨劇が起きたとはにわかには信じがたい。条件は違うが、あの日の経緯を検証しながら8日に同じコースをたどり、山の怖さを考えた。

 18人は、旅行会社アミューズトラベル(東京)主催のパーティー。7月16日午前5時30分、宿泊したヒサゴ沼の避難小屋を出た。強い風雨のため、予定より30分遅らせた出発。ガイドは「午後から天候は回復する」と判断した。

 だが、前日からトムラウシ登山のガイドを予定していた北海道山岳ガイド協会の辻野治子理事(52)は天候の回復は見込めないと判断。客に中止を伝えていた。私に同行してくれた辻野さんはラジオを聴いて自ら天気図を作ることにしているという。「あの日は作るまでもなく、悪天候と分かった」

 この日明け方のヒサゴ沼付近は、晴れでも気温は5度だ。雪渓と、バランスをとりながら岩を渡り歩かねばならない通称「ロックガーデン」を越えて3時間半歩く。ここが女性客とガイド(61)が亡くなった北沼分岐だ。当時、沼の水は強風であふれ出し、登山道には幅約2メートルの「川」ができていたという。

 前日も雨の悪路を16キロ歩いた18人。死亡した女性客は川を渡った所で意識を失った。「遭難だと認めて救助要請を!」。男性客がガイドに叫んだ場所だ。身を隠すような岩もない吹きさらし。携帯電話の電波を確認すると、アンテナは立ったり、立たなかったり。辻野さんが考えた。「低体温症の兆候はここに来るまでにあったはず。だが、ここまで来ては引き返すのは難しかったのでは」

http://www.asahi.com/national/update/0815/TKY200908150182.html

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4 Responses to 北海道大雪山系 トムラウシ山 大量遭難を考える。  続報

  1. やまおじさん says:

    『山と渓谷』『岳人』それぞれ10月号が本日(9/15)発売されましたね。
    『岳人』の記事(記名記事)で興味深い事実(ツアー会社の事情)が明かされています。

  2. silvaplauna says:

    おはようございます。
    お久しぶりです。お元気でしたか?

    教えていただきありがとうございます。
    最近、○△ンモールとかの影響で、近所の本屋が潰れてしまいモールまで行かねば手に入らないのですが、どこかで見つけてみますね。

    ありがとうございました。
    今後ともよろしく御願い申し上げます。

  3. noho says:

    silvaplauna様

    岳人と山渓の記事を読みました。
    岳人の記事のほうがよくまとめてあり読める印象を持ちました。
    記事の内容の中で「バラバラになった19人人数が多すぎるのではないか」の項の中の「引き返すことを選択肢から外したならば歩くにせよビバーグするにせよ18人がひとまとまりになって行動するべきであった」という記述には、後述の「ガイドの登山センス経験と実績の先にあるもの」の項の「繰り返してしまうがガイドが3人いながらどうして8人もの死者が出たのか」との記述との間にちょっと矛盾を感じてしまいます(私は第一故障者をいち早く分断していれば事故の拡大を防げたと考えていますので・・・)
    このような記述がガイディングのスタンダードと誤解されてしまうことは怖いなと思います。全員があのまま同一行動をとっていた場合どのような事態になるのかを考えれば書かないほうがよい記述のように感じました(テント・火力を発見したのは偶然ですから・・・)

    その他は概ね理解できるまとめになっていると思われます。
    こちらのHPでsilvaplauna様が分析された内容との大きな差異は無いようにも思いますが、逆にここでこれだけの分析がなされているのだからもう少し突っ込めたのではないかと感じる部分も正直あります。
    (戸田さん以外の方々のツアーへの評価など)

    いずれにしてもアミューズの至らなかった部分を読者が検証できる内容になっていることは評価できるなと感じています。

  4. silvaplauna says:

    noho様

    お久しぶりでございます。お元気でしたか?

    皆様早速お読みのようですが、私はまだなので出遅れています・・。
    noho様はじめ皆様のご協力で、ここでそこそこの分析を行えたことは喜ばしい限りです。

    あとは、実際にあのルートを歩いてみたり、また、当のアミューズ社のツアーの裏事情をよく知っている方の内部告発的な情報開示がなければあまり先に歩を進めないようにも思っています。

    そのときはまたよろしく御願い申し上げます。

    私も出来る限り早く、両誌を手に入れて読もうと思います。

    それからご指摘の点はよく分かります。

    ガイディングへの誤解を招く点はもちろんですが、一般登山の方が、真似をして、こういう場合はまとまって行動したほうがよいと、全員まとまって停滞した挙句に全員が重度の低体温症に侵されてしまう危険さえあります。

    行動の指標を示す点では、その記述には確かに問題があると(私も)考えます。

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