北海道大雪山系 トムラウシ山 大量遭難を考える。 考察④フェイル・セーフの発想、ツアー主催会社社長、防寒対策の不備否定

遭難防止のためのmemo

まず、現場で「判断ミス」をしないこと。

天候、ルートその他の検討を十分に行う。
参加者の体力を見極める。
過去の遭難事例を十分に検討しておく。
④現場で間違った判断を行わぬように、事前に判断の指針(ガイドライン)を定め、想定される状況に応じた行動パターンを幾通りかシュミレートしておいて、現場では、それ以外の行動には出ないよう取り決め、ガイド、参加者にも周知徹底しておく。

それでも、判断ミスが起こってしまった場合に備えて、悪い結果をすこしでも回避できるようにバックアップシステムを用意しておく(「フェイル・セーフ」の発想)。

余裕ある体力の養成・・参加者に高い体力レベルを要求する。
充実した装備を揃えておく・・ガイド登山においては特に重要。

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新得町民体育館で記者会見を行い、遭難事故についてあらためて謝罪するアミューズトラベルの松下政市社長=19日午前9時42分、北海道新得町

【北海道遭難】ツアー主催会社社長、防寒対策の不備否定
2009.7.19 15:43
このニュースのトピックス:航空・海難・山岳事故

新得町民体育館で記者会見を行い、遭難事故についてあらためて謝罪するアミューズトラベルの松下政市社長=19日午前9時42分、北海道新得町 中高年の登山客ら10人が死亡した北海道・大雪山系の遭難事故で、8人が亡くなったトムラウシ山のツアーを主催した「アミューズトラベル」の松下政市社長(50)は19日、北海道新得町で会見し、防寒対策の不備が凍死につながったとの見方について「(事前に配布する)装備リストに必要なものを記載している。本人の責任で持参してもらうのが通常だ」と述べ、社としての責任を否定した。

 ツアー参加者の服装については、救助に当たった自衛隊員が「特別な防寒具は持っていなかったようだ」などと証言。今回、問題点はなかったかとの問いには「はっきりした情報がないため分からない」と述べるにとどまった。
 また松下社長は「(悪天候など)異常な事態が起これば、途中ルートを省略したり、日程を延ばすこともある」と述べ、無理な計画ではなかったことを強調した。
 一方、ガイドの一人と面会し、ガイドが「最終日(16日)の朝、参加者の体調に問題はなかった」と説明したことを明らかにした。
 8人の遺体は、安置されていた新得町民体育館から遺族らとともにそれぞれの自宅へ。松下社長は「亡くなった方のご冥福を祈るとともに、大切な家族を亡くしたご家族に心からおわびします」とあらためて謝罪した。
http://www.sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090719/dst0907191544016-n1.htm

感想

記者会見というのは「真実」を語らなくってもよい場である。
警察の捜査も開始されどうやら刑事裁判が避けられないので、法廷で不利な証拠に利用されないように、マスコミなど公けの場では法廷で争点となりそうな事項について会社の責任を否定する方向の発言を行い始めたようだ。記者から受ける質問について、積極的に否定したり、あるいは、知らないと沈黙する・・。
その一方で、個々の家族とは、示談を進め「情状」を良くして行こうといった「戦略」であろう。
ガイドももちろん会社の法廷戦略に乗っていて、ガイドの発言もすでに「計算された発言(法廷論争を見越した会社側に有利な発言)」であると考えるのが筋である。

つまり、ひと言で言うと、彼ら(アミューズトラベル側)はもう「真実を語らなくなってしまった」というわけである。

これからはツアー客の生存者の証言真実を知るうえで重要となる。
(もちろん、中には、テレビドラマのように会社に金を積まれて真実を語らなくなる生存者もいずれ出てくるだろう。)

「死人に口なし」といった結果にならないように、警察にはきちんとした捜査を御願いしたいものである。

ところで、会社に法的責任があるかどうかを決めるのは、会社の社長ではなく、刑事裁判であり、民事裁判である。
遭難を引き起こした会社の社長が自ら、「会社に責任はありません」と言っても、それは社長はそういう考えを個人的に持っているという事に過ぎず、世間一般でそれが通用するものではない。
会社の法的責任の有無を決めるのは、裁判所である。

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