三郎の岩道窪 F1

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 ※ 赤線が4月11日に登ったライン、下の段の緑の線は水流右手のライン

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 ※ 下段 黄色のラインが無難なルート これを二回登る。

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ルートの概要
三郎の岩道窪 F1 は落差25m 上段(およそ5~6m)と下段(およそ18~19m)に分かれ、中段にわずかなテラスがある。

下段は、ガイドブックによると水流の右、左ともルートになるとされる。右には、潅木帯がありここもルートになるようだ。潅木帯の右にはガリーがあリ、土や落ち葉で埋まっている。

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F1下段 水流右のルート、ここを登れればそれに越したことがないのであるが、岩がもろく、ハーケンを受け付けず、リスが少ない・・。

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私が、二回登ったF1 下段 右ガリーのルート

上段は、水流の左がルートとされている。水流の左には高巻きルートもある。

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注意点
※ 岩質がチャートであり、ハーケンを打ち込むリスが少ないのが難点である。また、もろく崩れ易いので打ち込んでも抜けやすい。上段、下段とも滝の下に、抜け落ちたハーケンや、シュリンゲがいくつか落ちていた。

※ 岩が滑っていて、きわめて滑りやすい。特に上段は滑りやすい。

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経過

3月20日 三郎の岩道窪 初挑戦の日 F1下段の水流の右ルートは滑るしハーケンが打てないので危険で登れず、水流左は浮いた土に恐れをなし、右手のガリーに可能性を見出すも、たくさんの落ち葉と、泥、おまけに頼みの綱の蔓の根元が不安定で断念する。
ガリー左の潅木のラインは、先行者が多く利用したためか、立ち木がみな根っ子から抜けており、立ち木には頼れない、危険でルートにならない状況である。

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潅木帯のルートは根っ子が抜けるのでルートにならず。

3月26日 二回目の挑戦 左にルートを求めて、F1下段の二つの小さいテラスを高巻いて、左高巻きから中段のテラスに懸垂下降する。中段テラスにて、多数の残置ハーケンを発見する(6個ほど)。そのほか、抜け落ちたハーケンとシュリンゲ、青いシュリンゲ、黄色いシュリンゲなどなどを見つける。

その後、F1上段の試登を左から行うも残置ハーケンの状態が悪く途中でやめる。 ・・ほとんど腐っていたり、あるいは喰い込みが甘かったりおよそ使えない代物であった。
具体的には、上段に4つの残置ハーケン(中段テラスでの自己確保用と思われるもの二つ、左上に登る時の滑りやすい岩のビレイ用のものとして二つ)、左上に二つの残置ハーケンを見る(ひとつは、腐っておりハンマーで叩くと、頭がへし折れた。もうひとつは、シュリンゲ付だが、叩くとリスからずり落ちてしまった・・まったく効いてはいない)。さらに、上段の滝壷には抜け落ちたシュリンゲにハーケン三つがかかっていた。

このときは左から高巻いてF1上段の落ち口まで懸垂下降し、落ち口の観察とともに、F2を右から巻いて、下山する。

3月29日 三回目の挑戦 乾いていたけれどもやはり右壁は登れず、左は、二つの小さいテラスとも傾斜が立っており、ホールドも不安定(つかんだ岩が崩れてしまった)で危険と判断する。唯一可能性を秘めた右手のガリーは、落ち葉と、泥で埋まった足場を掃除しつつ登るも、思ったよりも上の傾斜がきついためにすんなりとは登れないことがわかり、時間がない今回は見送る。

3月31日 四回目の挑戦・・結局、ハーケンが打てそうな、落ち葉と、泥とガレに詰まった右ガリーに可能性を求めとりあえず F1下段を完登する。

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右奥が今回ようやく登れた右ガリーのルート、左手は潅木帯のルート(潅木の根っ子がどれも抜けているので危険)

今回 唯一可能性があるF1下段の右壁の端にあるガリーをルート工作をやりつつ、3回に分けて登った。
(上段のほうは、二回目の試登である程度めどがついており、問題は下段のほうであった。)

一回目  7m
取り付き→蔓の根元まで登り、ハーケンを三つ打ち込みルート工作、しかるのち下降 およそ7mほど登る。
腐った残置ハーケンをひとつ確認(下降の際に撤去済み)、その脇に自己確保用にひとつと、蔓の根元にA0用に二箇所、合計3箇所ハーケンを打ち込んだが、上のほうの左のハーケンは効きが悪くさほど頼りにはならなかったようだ。
打ち込んだハーケン二箇所に自己確保用のシュリンゲをセット、そして、A0用に、上の二つのハーケンにシュリンゲを結んでおく。

いったん下降し、追加のハーケン、シュリンゲ、8mザイルを持って再び登る。
この際の下降には、自己確保に用いた2mほどのシュリンゲを二つ要所要所に使った。

二回目  3m
蔓の根元に立ち、自己確保用と、A0用にハーケンをさらに三つ打ち込みルート工作をする。
この先にもA0で登るところがあり、ハーケンひとつでは不安なので支点用にここでも二つ打ち込んでおいた。
右の岩に、再び残置ハーケンを見る。これも、腐っていて当てにならない代物であるようだ(下降の際に撤去済み)。
左のクラックは、ナイフブレードではなくアングルハーケンを二つ用いたが、結構幅が広いので、大き目のアングルハーケンがよいように思えた。

ここでは、およそ 3mほど登る。蔓の根元の土が浮いていてかなり危ない状況。 
ここからの下降では、持ち上げた8mザイルひとつを使用する。

三回目   3m山椿   3mザイル終了   4m  5m
さて、三回目、ここで初めてザイルを持ち上げる、一番下の潅木にザイル末端を固定して、アンカーとなし、これまで打ち込んだハーケンにカラビナ通して、ザイルを結び、登ってゆく。 
2mのシュリンゲ二本は、これから先のルート工作用に上部に持ち上げることにしてハーケンから外して上に持ち上げる。

A0で身を持ち上げて二回目のルート工作の最高到達点に立って上を見ると、電話帳ぐらいの四角い岩が、今にも落下しそうにこっちに傾いている。
また、ガリーに沿って中段テラス脇の立ち木に直上するには、クラックにハーケン連打で、それこそアブミをかけて登る必要がありそうだ。・・どうも無理っぽい。

右手を見ると、うまい具合に、二の腕ぐらいの太さの山椿のしっかりした根っこが岩に食いついたように出ている。
そこで・・右膝をやわらかい土(多分、浮いている土)に押し当てて、右手を伸ばして、何とか片腕の指先で椿の根元をかすかにつかみ、まず8mザイルを押し通し、その後、シュリンゲを巻いて、自己確保ザイルを結びつける。

その先のルートは、この山椿の上方にまっすぐ登って行くのが確かであろうということになり、山椿の根っこを右手でつかみ、左手はピッケルを山椿の根っ子にかませて、山椿に身を任せて3mほど攀じ登り椿の幹へ移る。足場はきわめて不安定。

山椿の幹にしがみついて、よくよく足場を確認すると、うまい具合に石の階段のようになっており、すこしのあいだは崩れそうにないように思えた。少なくとも、浮いた土のふかふかした足場でないことが有難い。

その先は、右手で、ピッケルを落ち葉が積もった乾いた土の地面に打ち込んで、さらに3mほど登る、なんとかうまい具合に寝ている青木に届き、その根っ子をたよりにだましだまし身を持ち上げて一休みする。この青木は寝ていてあまりあてにはならない。

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山椿の根っ子にザイルを巻きつけて、上に登って行きます(ザイル回収時に撮影)。

ジクザクにザイルを張り巡らせたためにここで20mザイルが一杯になってしまった。一旦、取り付き地点に下降することも考えられたが、ちょっと難しそうだし、二回目は足場が崩れないとは限らない。
このまま上に安全圏までフリーで登った方が安全だろうと判断する。
ザイルをハーネスから解いて、青木の根元に固定し、あとは何とかノーザイルで登ることにした。
もちろん、ピッケルにかませた青木や立ち木の根っ子が千切れたり、抜けたりしたら、下まで落下することになるが、感覚的に何とかなりそうなので、それらにピッケルをかませて登りはじめる。

足場は、落ち葉と、乾燥した泥と小石が混じったふかふかの斜面で当てにはならなかったが、幸い、ピッケルの食いつきがよかったので、安定して登ることができた。
4mほど慎重に登って、なんとか太い潅木(山椿か?)にたどり着き、一休み。

すっかり、危険地帯を脱出した気分であったが、下を見ると、結構切り立っている、それに、この先も潅木が細くってろくな斜面でなくまだまだ危ない・・まだ安心出来るところではないようなので、 気を引き締めて更に5mほど登って終了する。

ルートが途中より右手にそれたので、目標とした中段テラスよりも、かなり右手奥に登りついてしまった。6m~7mほど斜め下に、目標とした中段テラス脇の立ち木が見えた。

※ 今回かなりて手間取ったけれども、何とかF1下段を登るルートが見つかったのは成果である。

※ ザイルは、30mザイルが望ましい。

※ 今回は、試登と言うことで下段を登り高巻きルートを下った。

※ ザイル回収の懸垂下降の際に、手にやけどを負ってしまった。時間が押してきたので、エイトカンをつかわずに素手で懸垂下降して、ザイルのすべりでやけどを負ったのであった。また、後半は、注意力や、握力が落ちるので、懸垂下降も気が抜けない。

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今回登りつめたところから見下ろす、写真からは高度感がつかめないがかなりの高度感。

4月9日 五回目の挑戦 水流右手ルートの調査 この日は、水流右手のルートをどうしても登りたくて再挑戦したが、やはりどうしてもハーケンを打てず、断念する。その後、前回に登った右手ガリーのルートを再登しようと登り始めるも、身体のバランス感覚が悪いと判断、この日は無理をせずに登るのをあきらめる。
その後、ガイドブックに紹介されている巻き道を使って、下段の落ち口にまで登り、懸垂下降を行い、ルート上の残置ハーケンの状況を確認する。どれも酷い状態であった。

水流右手の正規ルート?のアウトライン

ようやく、下段の滝の落ち口に至る。

そうして傾斜のゆるい階段状のところに登り出る。ここにも比較的新しいハーケンが一つ。
ここからは左手の本流に向かって階段状に登る。

そのテラスに立ち、右手には垂直の岩にある横クラックに錆付いたハーケンが三つ四つ残置されている。
ここにシュリンゲを通してもう一度A0を行うのであろう・・。

そうすると何とか立てる小さなテラス②がある。

上には錆付いて2cmぐらいしか打ち込んでいないハーケンと、ボロボロの布シュリンゲ、このシュリンゲに頼ってA0で上のテラスに立つはずである。

少し登れば、小さなテラス①に二箇所、ハーケンとシュリンゲが横に並んでいる。このハーケンはいずれも打ち込みが浅くあてにはならない。
おまけに右のシュリンゲは、ハーケンの穴に通してあるだけで引っ張ると引っこ抜ける代物。

まず一番下、2mほどのところ水流右手の脇に古びた埋め込みボルトが一つ。ここから3mほど直上するも、足場は脆く、滑りやすい。今回もトップロープで一回滑った。

 ※ 今回、右手のルート上のめぼしい残置ハーケンとシュリンゲはすべて撤去する。

4月11日 六回目の挑戦  F1 完登  下段・・右ガリーのルート 上段・・左壁のルート

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赤線が今回のルート、緑のラインは水流右手の正規ルート

下段 右ガリーのルートを再登する。 所要30分
下段は、前々回に登った右ガリーのルートを再び登る。

ルート下部では、キャロメットの緑、アングルハーケンを二つ、平型ハーケン一つを使用する。
今回は、二回目でどこにハーケンを打てばよいのかわかっていたので、比較的早く登ることができた。
しかし、前回よりもハーケンの効きが甘い。特にアングルハーケンは、大して効いてはいない状況である。

ルート上部では、アイスバイルと、ピッケルを使用する。例の椿の根っ子に移るときに間一髪があったが、何とか右手のピッケルのピックが椿の根っ子にひっかかってくれた。状況にもよるがこのルートは、安定して登れそうもない。

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ガリーのルートを登り終えて

上段 左壁のルートを登り、滝の落ち口に立つ。 所要40分
上段は左の壁に巻き気味に取り付いて、3箇所にハーケンを打ちカラビナをかけ、ザイルを通し自己確保をしつつ登る。
左の壁の岩は脆く、大きな塊りごと、滝壷に落ちそうである。あまり登る人がいないようで足場と、手がかりに溜まった落ち葉を払い落としながら浮石に注意しつつ慎重に登った。

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左壁のルート

※ 滝の落ち口からは、容易に右手に抜けることが出来、そこからF2を高巻いて、一旦、沢筋に下降。左巻き道に入り、上段を登る際に打ち込んだ三つのハーケンを回収、その後、中段テラスに懸垂下降。しかるのち下段を懸垂下降して、打ち込んだハーケン三つと残したシュリンゲ二つを回収し帰路に着く。

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F1上段の落ち口にて撮影

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その後・・

5月1日、4日
下段について黄色の直上ラインを二回登る。
上段については、赤いラインをフリーで登る。

下段については、二つのラインで4回、上段については同じラインで3回登ったことになる。

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 ※ 下段 黄色のラインが無難なルート これを二回登る。

6月12日 石津窪とともに、この F1 を登る。 ルートは、もっとも安全なルートを採る。 これで下段を5回、上段を4回登ったことになる。

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