山耐データ分析 3  sub8への展望

市民アスリートの時代から、セミ・プロの時代へ・・。

ここ数年の山耐のトップレコードの更新は著しい、第11回大会の時は石川弘樹選手が8:24:06 で優勝したが今では、このタイムだと4位にしかなれない。 今年の第16回大会では恐らく7時間台の選手が数名出るだろう。

このような著しいスピード化は、ライトやウェア、ザックといった用具の発達にもよるけれども、何よりも参加者のレベルがグレードアップした事由によるところが大きいと考える。

ひと昔前、まだトレイルランニングなる言葉すらもマイナーだった頃は、市民ランナーが選手の主体であった。
いまでは、大学の陸上部出身で国体の山岳縦走競技選手の経歴を持ったかたが活躍している。また、箱根駅伝の選手のようなトップクラスのランナーになれるポテンシャルを持った方が本気になって参加している。

このように、参加する選手のグレードがアップしたのだから、競技結果も向上して当然なのである。

sub8への展望

そういった参加選手のグレードアップに対応して、山耐のトップクラスの選手ではsub8というのが現実的な時代になってきました。

そこで、ここでは展望的な分析としてsub8のペース配分を検討してみようと思います。もちろん、いままでの分析経験を生かした上でのかなり主観的な判断を含んだ検討ですので、アバウトな点も多々ございます。 あらかじめご承知おきください。

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単純にいうならば、スタート→月夜見第二駐車場(第二関門)を5時間以内
月夜見第二駐車場→ゴールを3時間以内でサブ8は達成できるようです。

過去の月夜見第二駐車場(第二関門)通過データから見てみると、前者の第二関門まで5時間以内という選手はここ数年毎年2名ほどいます。

第13回大会では、5時間ジャストが二人。

1 3454 横山 峰弘 5:00:09 EASTWIND 男
2 1211 奥宮 俊祐 5:00:11 大宮自衛隊 男

3 3472 鏑木 毅 5:05:42   男
4 1301 望月 将悟 5:11:24 メスカリート 男
5 1246 許田 重治 5:23:42 ち~む野獣 男
6 3576 渡辺 千春 5:23:44   男
7 3421 武田 光広 5:23:44   男

第14回大会で5時間を切った選手は二人のみ・・。 このとき優勝された 沁 在 徳選手の 4:36:22 というタイムは驚異的です。

1 3550 沁 在 徳 4:36:22 京城特別市山岳連盟 男
2 3562 鏑木 毅 4:56:58 THE NORTH  男

3 3547 横山 峰弘 5:03:50 THE NORTH  男
4 3670 渡邊 千春 5:08:40 USB証券会社 男
5 1287 佐藤 浩 5:10:45 東京野歩路会 男
6 3118 大内 直樹 5:16:12 松本市役所RC 男
7 3196 相馬 剛 5:21:22 海上保安庁 男

第15回大会でも二人のみ。総合2位だった奥宮選手が前半かなり飛ばしたようで、4:52:17 という好タイムです。

1 2223 奥宮 俊祐 4:52:17 大宮自衛隊 男
2 3278 相馬 剛 4:57:21   男

3 3299 小河内 吉哉 5:03:49 大宮自衛隊 男
4 2100 樋山 邦治 5:10:17 ち~む野獣 男
5 2193 日比野 和基 5:12:37 ワイルドライフ 男
6 2326 伊東 努 5:16:07 八百武西柴店 男
7 3610 木下 宏純 5:17:02 遡行同人蟷螂 男

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ところが、後者の第二関門からゴールまでの3時間以内という課題を達成できた選手は、過去第14回大会の鏑木選手だけであり、他の選手は、3時間を超えてしまっています。

第13回大会
奥宮選手 3時間44分38秒(総合3位)
鏑木選手 3時間8分27秒(優勝)

第14回大会
沁 在 徳選手 3時間12分2秒(優勝)
鏑木選手 2時間56分43秒(2位)

第15回大会
奥宮選手 3時間19分24秒(2位)
相馬選手 3時間6分17秒(優勝)

やはり40キロ以上走ってきますから、後半はそうやすやすと3時間を切ることは出来ないようです。後半に3時間を超えた分は、前半で稼いでおかねばなりません。
上位の選手のタイムをざっと見ますと、だいたい前半で、10分ほど稼いでおく必要があるようです。つまり、4時間50分+α で第二関門に入らねばならないということです。具体例で言うならば第15回大会の奥宮さんのタイム4:52:17 に近いタイムが必要です。

この4時間50分+α・・具体的に区間配分しますと、スタート→浅間峠 2時間30分+α 浅間峠→月夜見第二 2時間20分 ぐらいに振り分けるのが無理がないと考えます。

ちなみに奥宮選手は、第15回大会の時に、
1 2223 奥宮 俊祐 2:25:29 大宮自衛隊 男
1 2223 奥宮 俊祐 4:52:17 大宮自衛隊 男
と、第一区間でかなり飛ばして(2時間25分)、走りやすい第二区間でペースダウン(2時間27分)されています。浅間峠まで2時間25分で走りきれるほどの走力を持っている方でしたら、本来でしたら、

第14回大会の優勝者
1 3550 沁 在 徳 2:24:49 京城特別市山岳連盟 男
1 3550 沁 在 徳 4:36:22 京城特別市山岳連盟 男
この韓国の方のように第二区間を2時間11分33秒ぐらいで走りきれたはずです。

でも、とりあえず、sub8を狙うだけでしたらば、この韓国の方ほどの初期の速さは不要でしょう。初期の速さよりも、その速さを維持すること、長丁場維持できること、後半に伸ばせることのほうが大切だと考えます。

スタート→浅間峠の第一区間を 2時間30分+α 浅間峠→月夜見第二の第二区間を 2時間20分 という配分に近いタイムで走っている上位選手を探しますと・・。

第14回大会の鏑木選手
3 3562 鏑木 毅 2:36:52 THE NORTH  男
2 3562 鏑木 毅 4:56:58 THE NORTH  男
2 3562 鏑木 毅 6:51:56 THE NORTH  男
2 3562 鏑木 毅 7:53:41 THE NORTH  男

第一区間2時間36分→第二区間 2時間20分のほぼ似たペースです、浅間峠(第一関門)への進入タイムが、2時間36分とかなり遅めだというのが特徴です。もっとも、鏑木選手には、第二関門以降の後半の伸びがありますので、これでも構わないのでしょう。

第15回大会の相馬選手
2 3278 相馬 剛 2:29:32   男
2 3278 相馬 剛 4:57:21   男
2 3278 相馬 剛 6:57:21   男
1 3278 相馬 剛 8:03:38   男

第一区間(2時間30分)→第二区間(2時間28分)のほぼイーブンペースになっています。けれども、相馬選手は、第二関門→ゴール間が3時間6分17秒ととても速かったので15回大会の優勝を勝ち得ています。
このときに相馬選手が、浅間峠→第二関門を2時間20分ぐらいで走りきっていたら、余裕でサブ8を達成していたと考えられます。


まとめますと・・sub8達成のためには、


スタート→浅間峠 2時間30分+α

浅間峠→月夜見第二 2時間20分

月夜見第二→ゴール 3時間10分以内

・・とこのようなペース配分が目安となるようです。

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おまけ  sub○○それぞれの目安

sub8レベル
国体選手とか、駅伝選手など都道府県の代表になったり、箱根駅伝に出場するなどセミプロレベルの素質を持ったランナーでないと達成不可能。5000mのタイムで15分、16分台の選手

ペース配分(スタート→第二関門 第二関門→ゴール)
5時間+3時間

ペース配分(スタート→浅間峠 浅間峠→月夜見 月夜見→ゴール)
①2時間35分 2時間20分 3時間05分・・尻上がり方にペースアップする場合
②2時間30分 2時間30分 3時間・・最初も飛ばすイーブンペースの場合

sub10レベル
趣味としてランニングを楽しむ一般市民ランナーの上位クラスの身体能力を備えている必要あり。5000mのタイムで17分、18分台の選手。

6時間+4時間

①3時間15分 2時間45分 4時間
②3時間10分 2時間50分 4時間
③3時間 3時間 4時間

sub12レベル
ランナーに限らず、各種スポーツで身体を鍛えている一般市民ならば十分に達成可能。5000mのタイムが、19分、20分前後の方でも山に慣れて長丁場持つ体力をつけると実現可能。

7時間+5時間

①3時間40分 3時間20分 5時間
②3時間30分 3時間30分 5時間

※先天的な才能に左右される面が大きいスポーツなので、誰もがsub8を狙えるわけではない。とりあえず、sub12を達成できればトレイルランニングを楽しむ一般市民ランナーとしては十分に満足がゆける結果といえるだろう。

※もちろん、例外はあるのであり、フルマラソンのタイムは、4時間を切れないけれど、絶品の登りの力を備えた選手ならば、sub10を達成できよう。

※この記事では、ひたすらタイム追求の視点で書きましたが、トレイルランニングの楽しみというものは、レースを離れても楽しめます。競技性のないトレイルランニングこそ、私が一番好きな形態です。

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